過去20年間における米国人の娯楽としての読書時間の変化(文献紹介)
2025年8月20日付けでオープンアクセス(OA)査読誌“iScience”に、過去20年間の米国人の読書時間の変化について分析した論文“The decline in reading for pleasure over 20 years of the American Time Use Survey”が掲載されています。著者はJessica K. Bone氏(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL))等です。
米国の労働統計局による“American Time Use Survey”のデータを用いて、2003年から2023年にかけて(COVID-19のパンデミックの影響を受ける2020年を除く。)の米国人が娯楽として読書した時間と、成人が子どもとともに読書した時間の変化等を分析したとあります。
主な結果として、娯楽としての読書を毎日する人の割合は2004年の28%をピークとして減少傾向にあり、2023年は過去最低の16%であったこと、割合は人種、学歴、所得等によって異なりかつその差は拡大傾向にあること、子どもとの読書時間には有意な変化は見られなかったこと等が示されています。