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シンガポール国立図書館庁(NLB)、バス利用時に電子リソースにアクセスできるサービスを開始

2025年10月17日、シンガポール国立図書館庁(NLB)が、バス利用時に電子リソースにアクセスできるサービスを、一部の路線で開始したことを発表しました。

バスの乗客は、地元のアーティストが作成したNLBオリジナルの電子コミックを、QRコードをスキャンするだけで読むことができるとあります。このほか、NLBモバイルアプリでQRコードをスキャンすると、電子新聞、電子雑誌、電子書籍などのNLBの様々な電子リソースを閲覧・貸出しすることができるとされます。

Read and learn on the go with NLB’s new mobile Nodes on bus services around Singapore(NLB, 2025/10/17)
https://www.nlb.gov.sg/main/about-us/press-room-and-publications/media-releases/2025/Mobile-Node

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ニュージーランド国立図書館(NLNZ)、ニュージーランド国立公文書館(Archives New Zealand)、Ngā Taonga Sound & Vision、40万点以上の視聴覚資料デジタル化プロジェクトの完了を発表

2025年10月17日、ニュージーランド国立図書館(NLNZ)、ニュージーランド国立公文書館(Archives New Zealand)、視聴覚アーカイブであるNgā Taonga Sound & Visionは、40万点以上の視聴覚資料をデジタル化する共同プロジェクト“Utaina”が完了したことを発表しました。

Utainaは、劣化と陳腐化が差し迫っていたアナログの視聴覚資料をデジタル保存するプロジェクトで、2020年度に予算化されました。背景として、磁気メディアの95%以上が物理的劣化により10年以内に失われると推定されたことや、再生技術がますます入手困難になっている状況が挙げられています。

同プロジェクトによりデジタル化された資料には、テレビ・ラジオ番組、政府の記録、ニュージーランドの音楽、オーラルヒストリーなどが含まれているとあります。

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英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)・英国図書館(BL)等、印刷資料の共同管理等を目的とした全国的なイニシアティブ“UK Print Book Collection”を開始

2025年10月22日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、Jisc及び英国図書館(BL)が、印刷資料の共同管理等を目的とした全国的なイニシアティブ“UK Print Book Collection”(UK PBC)を立ち上げました。

全国的に所蔵点数が限られる印刷資料の共同管理等に取り組み、将来にわたって希少な印刷資料の保存とアクセス提供を確保するものとあります。BLが中心となって運営され、同国の高等教育機関や専門図書館であれば、費用負担なしで参加可能としています。

Launch of the UK Print Book Collection (UK PBC)(RLUK, 2025/10/23)
https://www.rluk.ac.uk/launch-of-the-uk-print-book-collection-uk-pbc/

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【イベント】国立国会図書館(NDL)、出版物の除外・確認手続に係る説明会(①デジタル化資料送信サービス ②視覚障害者等への全文テキストデータ提供)を開催(11/25・オンライン)

2025年11月25日、国立国会図書館(NDL)は、出版物の除外・確認手続に係る説明会(①デジタル化資料送信サービス ②視覚障害者等への全文テキストデータ提供)をオンラインで開催します。

NDLでは、デジタル化した資料のうち、絶版等で入手困難な資料を図書館や個人の端末で閲覧できる「デジタル化資料送信サービス」と、デジタル化した資料から作成した全文テキストデータを視覚障害者等へ提供するサービスを行っています。

本説明会では出版者・著作者を対象に、これら二つのサービスの概要と、サービス対象から出版物を除外する際の手続などについて説明します。

参加には、事前申込み(定員300人程度、先着順)が必要です。

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【イベント】国立国会図書館第36回保存フォーラム「紙資料の修理・修復の基礎―保存の理念と事例から学ぶ―」(12/4・東京都)

2025年12月4日、国立国会図書館(NDL)は、第36回保存フォーラムを東京本館(東京都千代田区)において開催します。

テーマは「紙資料の修理・修復の基礎―保存の理念と事例から学ぶ―」です。簡易補修の背景にある修理・修復の基本的考え方や手法への理解を深めることを趣旨として開催します。

主なプログラムは次のとおりです。

●基調報告「近現代紙資料の保存と修復」
 金山正子氏(元・元興寺文化財研究所研究員)
●事例報告1「国立公文書館における資料の修復」
 阿久津智広氏(国立公文書館業務課課長補佐(保存担当))
●事例報告2「国立国会図書館における紙資料の修理・修復―和装本保存係の業務を中心に―」
 正保五月(国立国会図書館収集書誌部資料保存課和装本保存係長)
●意見交換
●質疑応答

定員は80人(先着順)です。参加費は無料ですが、事前の申込みが必要です。なお、当日収録した動画(意見交換、質疑応答部分は除く)を、YouTubeの国立国会図書館公式チャンネルにおいて2025年12月11日(予定)から2026年3月31日まで掲載します。

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ドイツ国立図書館(DNB)等、人工知能(AI)の利用に関する共同声明を発出

2025年10月14日、ドイツ国立図書館(DNB)が、ドイツ国立科学技術図書館(TIB)及びドイツ書籍商取引所組合(Börsenverein des Deutschen Buchhandels)とともに、人工知能(AI)の利用に関する共同声明を発出したことを発表しました。

著作権法で認められている行為に言及しつつ、AIの支援を受けた検索ツールの開発が図書館の次の目標となっていることなど、AIの適用領域が挙げられています。

DNB AKTUELL
https://www.dnb.de/DE/Home/home_node.html
※2025年10月14日付けで、“Gemeinsame Erklärung zum Umgang mit Künstlicher Intelligenz”とあります。

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ポーランドの国家読書開発プログラム2.0の成果を振り返る(記事紹介)

2025年10月3日付けで、ポーランド国立図書館のウェブサイトに、9月23~24日にワルシャワで開催された読書推進に関する会議“Czytanie ma tylko dobre strony”(「読書には良いことしかない」)について紹介する記事が掲載されています。

同会議は、ポーランド文化・国家遺産省の主導の下、2021〜2025年に実施された国家読書開発プログラム2.0(National Reading Development Programme 2.0:NPRCz 2.0)の成果を記念したもので、プログラムの関係者、出版・書店関係者など約280人が参加しました。NPRCz 2.0の五年間の成果を振り返るとともに、次期プログラムであるNPRCz 3.0への展望、現代の読書を取り巻く課題等が議論されたとあります。

記事では、会議の様子のほか、同プログラムにおけるポーランド国立図書館の取組等についても紹介されています。

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フランス国立図書館(BnF)、リシュリュー館で没入型ゲームを開催

2025年10月10日付けで、フランス国立図書館(BnF)が、リシュリュー館で没入型ゲーム“Mazarin et les Gardiens du secret”(マザランと秘密の守護者)を開催することを発表しました。

リシュリュー館の象徴的な空間を探索しながら進行する、子どもから大人まで楽しめる参加型のイベントです。チームを組み、様々な課題に挑戦しながら、「秘密の守護者」が残した手がかりを集めていくとあります。

« Mazarin et les Gardiens du secret », un jeu immersif à la BnF Richelieu(BnF, 2025/10/10)
https://www.bnf.fr/fr/actualites/mazarin-et-les-gardiens-du-secret-un-jeu-immersif-la-bnf-richelieu

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スペイン国立図書館によるスペインのドメイン「.es」を持つウェブサイトのバルク収集:収集開始から10年(記事紹介)

2025年9月18日付けで、スペイン国立図書館(BNE)が、スペインのドメイン「.es」を持つウェブサイトのバルク収集に関する記事を掲載しました。

同館では2016年にドメイン「.es」を持つウェブサイトのバルク収集を開始し、2025年が10年目に当たります。2025年には、2024年の収集件数より70万件多い280万件以上の「.es」ドメインのウェブサイトが収集されたとあります。

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【イベント】国立国会図書館(NDL)、令和7年度レファレンスサービス研修「人文情報の調べ方―応用編―」を開催(2/6・オンライン)

2026年2月6日、国立国会図書館(NDL)は、令和7年度レファレンスサービス研修「人文情報の調べ方―応用編―」をオンラインで開催します。

対象は、レファレンス業務に従事する公共図書館、大学図書館、専門図書館等の職員です。基本的な知識を身につけている人を対象に、講義に加え、任意提出の事前課題の解説と演習を含めた内容の研修で、レファレンス業務経験3年以上の人の受講を想定しています。

参加費は無料で、事前申込み(定員200人)が必要です。

令和7年度レファレンスサービス研修「人文情報の調べ方―応用編―」のご案内(NDL)
https://www.ndl.go.jp/jp/library/training/guide/reference2025_hum.html

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フィンランド国立図書館等によるタスクフォース、AI時代に適した著作権情報の管理の仕組みについて検討した最初の報告書を公表

2025年10月6日、フィンランド国立図書館は、同館が参加しているタスクフォースCopyright Infrastructure Task Force(CITF)が初となる報告書“Interoperable, trustworthy, and machine-readable copyright data in the AI era”を公表したことを発表しました。

CITFは著作権情報(copyright data)の相互運用性、信頼性、機械可読性の向上を目的として、フィンランド、ラトビア、エストニア等の機関が共同で進めているものです。

今回公開された報告書では、AI時代に適した著作権情報の管理の仕組みを検討する上で、将来的に求められる技術的要件を明らかにするため、博士論文、学術論文、電子書籍、写真、雑誌記事の五つのユースケースが分析されたとあります。

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2025年の米国政府機関の閉鎖が図書館に及ぼす影響(記事紹介)

2025年10月1日付けで、米国図書館協会(ALA)が刊行するAmerican Libraries誌において、2025年の米国政府機関の一部閉鎖が図書館に及ぼす影響に関する記事“How the 2025 Government Shutdown Will Impact Libraries”が掲載されています。

記事では、連邦予算の不成立に伴う閉鎖の経緯、継続される政府機関の業務の範囲、図書館への影響の具体例などについて、簡潔にまとめられています。

How the 2025 Government Shutdown Will Impact Libraries(American Libraries, 2025/10/1)
https://americanlibrariesmagazine.org/blogs/the-scoop/how-the-2025-government-shutdown-will-impact-libraries/

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国立国会図書館(NDL)、国立情報学研究所(NII)における大規模言語モデル構築を目的とした、官庁出版物の全文テキストデータ提供について合意

2025年10月1日、国立国会図書館(NDL)は、官庁出版物のデジタル化画像から光学文字認識(OCR)技術により作成した約30万点分の全文テキストデータの提供について、9月5日に国立情報学研究所(NII)と合意したことを発表しました。

今回の合意に基づき提供した官庁出版物の全文テキストデータ(主に1995年までに刊行された図書のほか、雑誌、官報を含め、合計約30万点分)は、NIIにおける大規模言語モデル(LLM)の構築を目的とした、LLMの学習用データとして利用される予定です。

なお、本件はNDLとNIIの間で締結した「国立国会図書館及び学術情報センターの相互協力に関する協定」に基づく協力の一つです。

国立情報学研究所における大規模言語モデル構築への協力について(NDL, 2025/10/1)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2025/251001_01.html

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オランダ国立図書館(KB)、オランダ語の言語モデルの開発に取り組むプロジェクトGPT-NLに協力

2025年7月11日、オランダ国立図書館(KB)がオランダ語の言語モデルの開発に取り組むプロジェクトGPT-NLに協力すると発表しました。

GPT-NLは、オランダ応用科学研究機構(TNO)、オランダ高等教育・研究機関による共同組織SURF、オランダ国立法科学研究所(NFI)の共同で、2023年に立ち上げられたプロジェクトです。合法的に取得されたデータのみを使用し、オランダ語及びオランダ文化に特化した倫理的かつ責任あるAI言語モデルの開発を目指しているとあります。

KBは同館コレクションからロイヤリティフリー(royalty-free)のテキストデータを提供することで、モデルの開発に貢献するとしています。

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2025年10月1日に始まった米・政府機関の閉鎖により、米国議会図書館(LC)等でサービスが停止中

2025年10月1日までに米国連邦議会で予算案が可決されなかったことを受けた政府機関の一部閉鎖に関して、米国議会図書館(LC)などから、サービスの一部停止等について発表が行われています。

●米国議会図書館(LC)
施設の閉鎖、イベントの中止、ウェブサイトやSNSの不更新等が発表されています。

Advisory: Federal Government Shutdown(LC, 2025/10/1)
https://www.loc.gov/item/prn-25-a05/
https://newsroom.loc.gov/news/advisory–federal-government-shutdown/s/bb1d4081-2b1c-400c-9e97-4cdf51dbd93b

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国立国会図書館デジタルコレクションに日本占領関係資料等約1.5万点を追加

2025年9月、国立国会図書館(NDL)は、国立国会図書館デジタルコレクションに日本占領関係資料、日系移民関係資料、プランゲ文庫等約1.5万点を追加しました。

古典籍及び日本占領関係資料のうち著作権の問題がない資料などは、インターネット公開で提供します。

雑誌のうち、既に図書館向け・個人向けデジタル化資料送信サービスで提供している巻号があるタイトルについては、今回追加する巻号も同様の公開範囲で提供します。

今回追加した資料については、現時点では全文検索の対象とはなっていません。

日本占領関係資料等約1.5万点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました(NDL, 2025/9/30)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2025/250930_01.html

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米国議会図書館(LC)、米国の移動図書館に関するブログ記事:歴史的写真も掲載

2025年9月26日付けで、米国議会図書館(LC)が、米国の移動図書館に関するブログ記事を掲載しました。

現代の公共図書館で用いられている移動図書館のほか、1930年代に僻地で働くテネシー川流域開発公社の労働者が利用していたものや、第一次世界大戦中に駐屯地や派遣地にいる兵士のためのサービスなど、歴史的な写真も交えて紹介されています。

Books on the Move: Bookmobiles, Mobile Libraries and More(LC Blogs, 2025/9/26)
https://blogs.loc.gov/picturethis/2025/09/books-on-the-move-bookmobiles-mobile-libraries-and-more/

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ラトビア国立図書館等、公共空間とサービスのユーザー参加型イノベーションを促すガイド「4Cツールボックス」を公表

欧州国立図書館長会議(CENL)の2025年9月15日付けのニュース記事で、ラトビア国立図書館等が、公共空間とサービスのユーザー参加型イノベーションを促すガイド「4Cツールボックス」を公表したことが紹介されています。

ハンブルク州立・大学図書館(ドイツ)、ラトビア国立図書館、デンマーク王立図書館、オスロメトロポリタン大学(ノルウェー)が参加するEUのバルト海地域のプロジェクトであるBALTIC UKH(Urban Knowledge Hubs)の成果として公表されたものです。

「4C」は、co-creation(共創)、co-design(共同設計)、co-production(共同制作)、co-evaluation(共同評価)というユーザー参加の四つの柱を基盤とするForesee(予見)を表しており、公共サービスを最終的に利用する人々との協働により、将来的なニーズを見越して計画していくことの重要性を強調するものとされます。同ツールボックスには、これらの実施に係る理論的な基盤、事例紹介、印刷可能なテンプレートやワークシートが含まれています。

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“Photographer-in-Residence”としての1年を振り返って(記事紹介)

2025年8月26日付けで、アイルランド国立図書館(NLI)のウェブサイトに、同館とアイルランド環境保護庁の“Photographer-in-Residence”を務めたPaula T. Nolan氏による記事が掲載されています。

Nalon氏は、2024年にNLIと環境保護庁による初の“Photographer-in-Residence”に任命されました。アイルランドの環境体験を視覚的に捉えて記録するための取組とされています。“ReViewing Ireland: A Photo Study of Ireland’s Environment”(アイルランドを再検証する:アイルランドの環境の写真研究)と題された同氏のプロジェクトでは、1年をかけて、公共交通機関又は電動自転車を利用してアイルランドの26の県を旅しながら環境に関する写真が撮影されたとあります。

記事では、Photographer-in-Residenceとしての同氏の1年の活動について、写真と共に報告されています。同氏により撮影された写真の一部はNLIの写真コレクションに含められ永久保存されるほか、2026年には一般向けのオンライン展示会が開催される予定とあります。

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