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国立国会図書館デジタルコレクションに他機関デジタル化資料等約1.6万点を追加

2025年10月、国立国会図書館(NDL)は、国立国会図書館デジタルコレクションに他機関デジタル化資料(中国新聞社・北海道大学附属図書館・法務図書館)、図書、古典籍、録音・映像関係資料、地図等約1.6万点を追加しました。

古典籍及び他機関デジタル化資料のうち著作権の問題がない資料などは、インターネット公開で提供します。今回追加した資料については、現時点では全文検索の対象とはなっていません。

このほか、日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムから寄贈された1980(昭和55)年以前の放送脚本(テレビ・ラジオ番組の脚本・台本)のうち2,973点を、館内限定公開から図書館向け/個人向けの送信対象資料に切り替えました。

他機関デジタル化資料等約1.6万点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました(NDL, 2025/10/29)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2025/251029_01.html

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ニュージーランド国立図書館(NLNZ)、ニュージーランド国立公文書館(Archives New Zealand)、Ngā Taonga Sound & Vision、40万点以上の視聴覚資料デジタル化プロジェクトの完了を発表

2025年10月17日、ニュージーランド国立図書館(NLNZ)、ニュージーランド国立公文書館(Archives New Zealand)、視聴覚アーカイブであるNgā Taonga Sound & Visionは、40万点以上の視聴覚資料をデジタル化する共同プロジェクト“Utaina”が完了したことを発表しました。

Utainaは、劣化と陳腐化が差し迫っていたアナログの視聴覚資料をデジタル保存するプロジェクトで、2020年度に予算化されました。背景として、磁気メディアの95%以上が物理的劣化により10年以内に失われると推定されたことや、再生技術がますます入手困難になっている状況が挙げられています。

同プロジェクトによりデジタル化された資料には、テレビ・ラジオ番組、政府の記録、ニュージーランドの音楽、オーラルヒストリーなどが含まれているとあります。

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【イベント】国立国会図書館(NDL)、出版物の除外・確認手続に係る説明会(①デジタル化資料送信サービス ②視覚障害者等への全文テキストデータ提供)を開催(11/25・オンライン)

2025年11月25日、国立国会図書館(NDL)は、出版物の除外・確認手続に係る説明会(①デジタル化資料送信サービス ②視覚障害者等への全文テキストデータ提供)をオンラインで開催します。

NDLでは、デジタル化した資料のうち、絶版等で入手困難な資料を図書館や個人の端末で閲覧できる「デジタル化資料送信サービス」と、デジタル化した資料から作成した全文テキストデータを視覚障害者等へ提供するサービスを行っています。

本説明会では出版者・著作者を対象に、これら二つのサービスの概要と、サービス対象から出版物を除外する際の手続などについて説明します。

参加には、事前申込み(定員300人程度、先着順)が必要です。

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Europeana、“Metis Statistics Dashboard”の紹介記事を掲載:国別のデジタル化進捗状況等の把握に有用

2025年10月16日付けで、欧州の文化遺産データに関するダッシュボード“Metis Statistics Dashboard”を紹介する記事が、ウェブサイトEuropeana Proに掲載されています。

“Metis Statistics Dashboard”は、Europeana.eu及びThe common European data space for cultural heritage(文化遺産のための欧州共通データスペース)に掲載されている文化遺産コレクションの概要を、明確でアクセスしやすい形で提供するダッシュボードとされます。

国別、機関別、コンテンツ別等のカテゴリーでデータを可視化することができます。同記事では、特に有用な機能として国別のページが挙げられており、欧州のデジタル化目標に関するEU加盟国の進捗状況がリアルタイムで表示されることなどが紹介されています。

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クリエイティブ・コモンズ(CC)及び文化遺産へのアクセス向上に取り組むイニシアティブTAROCH、オープンな文化遺産に関する声明を発表

2025年10月6日、非営利団体クリエイティブ・コモンズ(CC)及び文化遺産へのアクセス向上に取り組むイニシアティブ“TAROCH(Towards a Recommendation on Open Cultural Heritage)”が共同で、オープンな文化遺産に関する声明“Open Heritage Statement”を発表しました。

TAROCHはパブリックドメインにある文化遺産へのアクセス向上を目的として、CCの主導の下、2024年に立ち上げられたもので、国際図書館連盟(IFLA)を含む60以上の機関等が参加しています。

公開された声明では、文化遺産への平等なアクセス実現に向けて、共有すべき価値観や原則、主要な課題等が示されているとあります。

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宮内庁書陵部、書陵部所蔵資料目録・画像公開システムで『香淳皇后実録』を公開

2025年10月9日、宮内庁書陵部が、書陵部所蔵資料目録・画像公開システムの「発行物一覧」において、『香淳皇后実録』の本文を公開したと発表しました。

『香淳皇后実録』本文の公開について(宮内庁, 2025/10/9)
https://www.kunaicho.go.jp/info/shoryobuinfo-071009.html

書陵部所蔵資料目録・画像公開システム
https://shoryobu.kunaicho.go.jp/
※「お知らせ」欄に「R07.10.09 『香淳皇后実録』のPDFを公開しました」とあります。

発行物一覧(書陵部所蔵資料目録・画像公開システム)
https://shoryobu.kunaicho.go.jp/Publication

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【イベント】国文研DDHプロジェクト第1回国際研究集会「古典テキストの最前線―夢の書庫を開く―」(12/11・東京都、オンライン)

2025年12月11日、大学共同利用機関法人人間文化研究機構国文学研究資料館(国文研)が、国文研DDHプロジェクト(データ駆動による課題解決型人文学の創成プロジェクト)第1回国際研究集会「古典テキストの最前線―夢の書庫を開く―」を、国文研(東京都立川市)での会場参集とオンライン配信で開催します。

参加費は無料ですが、会場参加の場合は事前の申込みが必要です。主なプログラムは次のとおりです。

・ 国文研DDHプロジェクト現状報告
 入口敦志氏(国文学研究資料館副館長)
・ ライトニングトーク、ポスターセッション
・ 基調講演
 黒橋禎夫氏(国立情報学研究所所長/京都大学特定教授)
・ パネルディスカッション
 司会:菊池信彦氏(国文研准教授)
 パネリスト:小木曽智信氏(国立国語研究所教授)、カラーヌワット タリン氏(Sakana AIリサーチサイエンティスト)、相澤彰子氏(国立情報学研究所教授)

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HathiTrust、リソース共有プロジェクトのパイロットを開始:著作権で保護された資料への合法的なアクセス手段の拡大に向けたプロジェクト

2025年9月25日、米国の大学図書館等による共同リポジトリ事業であるHathiTrustが、リソース共有プロジェクト(Resource Sharing project)のパイロットを開始したと発表しました。

著作権で保護された資料への合法的なアクセスの拡大を目指すものとあります。Hathi Trustに収録されているデジタル資料のうち著作権で保護されたコンテンツについて、パイロット参加館が所蔵する紙資料と同一のものがある場合に、参加館は章、記事、または抜粋部分のスキャンデータを取得することができるとあります。このサービスにより、パイロット参加館はより迅速かつ効率的に図書館間貸出し(ILL)やドキュメントデリバリーのリクエストに応えることができるとしています。

現時点ではパイロットに参加している9機関のみがサービスを利用することができますが、2026年初頭には全HathiTrust参加館に段階的に展開される予定とあります。

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国立国会図書館デジタルコレクションに日本占領関係資料等約1.5万点を追加

2025年9月、国立国会図書館(NDL)は、国立国会図書館デジタルコレクションに日本占領関係資料、日系移民関係資料、プランゲ文庫等約1.5万点を追加しました。

古典籍及び日本占領関係資料のうち著作権の問題がない資料などは、インターネット公開で提供します。

雑誌のうち、既に図書館向け・個人向けデジタル化資料送信サービスで提供している巻号があるタイトルについては、今回追加する巻号も同様の公開範囲で提供します。

今回追加した資料については、現時点では全文検索の対象とはなっていません。

日本占領関係資料等約1.5万点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました(NDL, 2025/9/30)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2025/250930_01.html

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インド・文化省、写本の保存・デジタル化・普及に向けた国家的イニシアティブ“Gyan Bharatam”を開始

2025年9月13日、インドの文化省(Ministry of Culture)が同国の写本の保存、デジタル化、普及に向けた国家的イニシアティブ“Gyan Bharatam”を開始したことを発表しました。

9月11日から13日までニューデリーで開催された同省主催の国際会議“Gyan Bharatam International Conference”において、正式な立ち上げが行われたものです。イニシアティブの主な目標としては、1,000万点以上の写本の目録作成とデジタル化、写本の国家的デジタルリポジトリの開設、翻刻等におけるAIや光学文字認識(OCR)、ブロックチェーン技術の活用が挙げられています。

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Europeana Foundation、新たな世界的イニシアチブ「DTI」(Digitise. Transform. Inspire)への参加を発表

2025年9月9日、Europeana Foundationは、欧州のアーカイブズ機関の国際的なネットワーク組織であるICARUS(International Centre for Archival Research)が調整を行っている新たな世界的イニシアチブ「DTI」(Digitise. Transform. Inspire)に参加したことを発表しました。

DTIは、2025年9月1~2日にウィーンで開催された会議「DTI: Shaping the Archives of Tomorrow conference」で発足が発表された、アーカイブズのDX(デジタルトランスフォーメーション)を強化し加速させるためのイニシアチブです。Europeana Foundationは、DTIのメンバーとして、専門知識の提供、DTIの活動と欧州のデジタル化フレームワークとの整合性に関する支援、コミュニティーや機関の橋渡し、Europeanaの広範なネットワークと世界中のパートナーとの連携を行うとしています。

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米・スタンフォード大学図書館とラトビア外務省、協力関係強化のための覚書を締結

2025年9月4日、米・スタンフォード大学図書館とラトビア外務省が、協力関係強化のための覚書を締結しました。

この覚書は、スタンフォード大学におけるラトビア及び北欧・バルト諸国に関する研究の強化を目指すものです。同大学及びラトビアの学生や研究者等が相互に訪問することや、文化遺産へのアクセス等(デジタル化や長期保存を含む)について同大学とラトビアの文化遺産機関との協力を促進すること等が目的とされています。

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米・エイブラハム・リンカーン大統領図書館・博物館、デジタル化した約500点の画像を公開

2025年8月27日、米・エイブラハム・リンカーン大統領図書館・博物館が、デジタル化した約500点のリンカーン大統領関連画像を公開したと発表しました。

画像は、米・イリノイ州立図書館からの助成金によるプロジェクト「Picturing Lincoln」によりデジタル化したもので、イリノイ州立図書館等が運営するデジタルアーカイブ「Illinois Digital Archives」に掲載されています。

今回の公開には、リンカーン大統領の暗殺者、死を悼む国民、暮らしていた場所の写真などが含まれており、今後数か月かけて、その他の関連画像数千点もウェブサイトに追加される予定とあります。

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フィンランド国立図書館、1954年までにフィンランドで発行された新聞のデジタル化を完了

2025年9月1日、フィンランド国立図書館が1954年までにフィンランドで発行された新聞のデジタル化を完了したと発表しました。

1939年までの新聞は、同館のウェブサイト“digi.kansalliskirjasto.fi”を通じて誰でも閲覧可能であり、1940年から1954年までのものも同国の納本図書館内の端末で閲覧可能としています。今後の目標としては、1960年までの新聞のデジタル化を進めるとしています。

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国文学研究資料館(国文研)と情報・システム研究機構(ROIS)、「大規模言語モデルの開発に関する覚書」を締結

2025年9月1日、大学共同利用機関法人人間文化研究機構国文学研究資料館(国文研)が、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(ROIS)と「大規模言語モデルの開発に関する覚書」を締結したと発表しました。

国文研では主に古典籍のテキストデータの提供等により、ROIS国立情報学研究所(NII)大規模言語モデル研究開発センター(LLMC)による大規模言語モデルの研究開発に協力するとしています。

情報・システム研究機構(ROIS)と「大規模言語モデルの開発に関する覚書」を締結しました。(国文研, 2025/9/1)
https://www.nijl.ac.jp/news/2025/09/58.html

TOPICS(国立情報学研究所 大規模言語モデル研究開発センター)
https://llmc.nii.ac.jp/topics/
※2025年9月1日付けで「国文学研究資料館と情報・システム研究機構(ROIS)が「大規模言語モデルの開発に関する覚書」を締結」とあります。

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ドイツ国立図書館はいかにして音楽資料をデジタル化したか(文献紹介)

2025年8月23日付けで、国際音声・視聴覚アーカイブ協会(IASA)の機関誌「IASA Journal」の55号にドイツ国立図書館(DNB)ドイツ音楽資料館のデジタル化に関する論文「How the German National Library Migrated 770,000 Compact Discs and Digitized 50,000 Audiocassettes」が掲載されています。著者は、ドイツ国立図書館ドイツ音楽資料館のRuprecht Langer氏です。

ドイツ国立図書館ドイツ音楽資料館は、ドイツで出版されたすべての録音媒体を収集しています。同館は、過去15年間にわたり、所蔵資料の保存とライプツィヒ館及びフランクフルト・アム・マイン館の閲覧室のコンピュータからの音楽資料へのアクセス向上を目的として、同館の全てのオーディオCDとオーディオカセットテープを対象に、次の二つのデジタル化プロジェクトを実施しました。

・オーディオCD(77万枚)のデジタルコンテンツのリポジトリへの移行
・オーディオカセットテープ(5万本)のデジタル化

記事では、同プロジェクトのプロセス及びワークフロー、直面した課題、適用した品質管理、得られた教訓等について報告されています。

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