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オープンサイエンス・インフラストラクチャーの支援機関を一覧できるプラットフォーム“Transparency to Sustain Open Science Infrastructure”(TSOSI)のβ版が公開

2025年7月23日、フランス高等教育・研究省が、オープンサイエンス・インフラストラクチャーの支援機関を一覧できるプラットフォーム“Transparency to Sustain Open Science Infrastructure”(TSOSI)のβ版が公開されたと発表しました。

プラットフォームは、Directory of Open Access Journals(DOAJ)等のオープンサイエンスを支えるインフラストラクチャーに対する財政的支援を実施している機関を明らかにし、更なる支援を促進することを目指すもので、同省の資金提供を受け、グルノーブル・アルプ大学が主導して開発されました。7月24日時点で、47か国から1,032の機関が掲載されています。

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アジアにおけるオープンアクセスの課題:ライセンスと著作権等について(記事紹介)

学術情報流通に関連した話題を提供する学術出版協会(Society for Scholarly Publishing:SSP)が運営するブログ“The Scholarly Kitchen”に、2025年7月23日付けで、ブログ記事“Beyond Access: Untangling Copyright Confusion in Asian Open Access Journals”が掲載されています。著者は、学術出版に係る優良事例のアジアでの普及に取り組む団体Asian Council of Science Editorsのコミュニケーション・ディレクター等を務めるMaryam Sayab氏等です。

アジア地域全体でオープンアクセスの導入が進んでいるものの、多くの場合、統一されたポリシーやインフラが整っていないとしています。特に、多くのジャーナルでは、ライセンスと著作権について法的に曖昧さがある点を指摘し、ライセンスを明確化することの必要性を説いています。

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米国議会図書館(LC)、デジタルコレクションを活用して地方のコミュニティにおけるデジタル体験を創出するイニシアチブ“LOCal”を開始

2025年7月17日、米国議会図書館(LC)が、同館のデジタルコレクションを活用して地方のコミュニティにおけるデジタル体験を創出するイニシアチブ“LOCal”の開始を発表しました。

“LOCal”は、公共図書館及やコミュニティと協働しながら、新たな技術やアプローチによってLCのデジタルコレクションを活用したデジタル体験を創り出す取組とあります。パートナー館として東オクラホマ図書館(Eastern Oklahoma Library System;オクラホマ州)とクリーブランド公共図書館(Cleveland Public Library;オハイオ州)が選定されており、2026年にはオクラホマとクリーブランドにおいて、インタラクティブなデジタル体験ができるデジタル・インスタレーションが開始される予定です。

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九州工業大学附属図書館、蔵書検索された資料を請求記号が隣接する資料とともに表示できる仮想書架機能を追加

2025年7月17日、九州工業大学附属図書館は、蔵書検索された資料を請求記号が隣接する資料とともに表示できる仮想書架機能を追加したと発表しました。

類似の本が確認できる「仮想書架機能」の追加について(九州工業大学附属図書館, 2025/7/17)
https://www.lib.kyutech.ac.jp/library/ja/node/1887

参考:
E2772 – 読書案内「新書マップ4D」の開発経緯とサービス概要
カレントアウェアネス-E No.497 2025.02.27
https://current.ndl.go.jp/e2772

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英国国立公文書館(TNA)、内閣府及び首相府の文書を公開

2025年7月22日、英国国立公文書館(TNA)は、デジタル化した内閣府及び首相府の文書200件を公開しました。

今回の公開には、首相府が保管していたトニー・ブレア政権に関する過去の文書、マーガレット・サッチャー政権及びジョン・メージャー政権の記録も含まれているとあります。

Latest release of Cabinet Office and Prime Ministers’ papers(TNA, 2025/7/22)
https://www.nationalarchives.gov.uk/about/news/cabinet-office-records-released/

参考:
英国公文書館(TNA)、2000年から2002年までの内閣府の文書を公開 [2023年01月13日]
https://current.ndl.go.jp/car/170724

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インプレス総合研究所、2024年度の電子書籍市場規模は6,703億円と発表:前年比3.9%増

2025年7月24日、株式会社インプレスのシンクタンク部門であるインプレス総合研究所が、『電子書籍ビジネス調査報告書2025』を2025年7月24日に刊行したと発表しました。

発表では調査結果の一部が公表されており、2024年度の電子書籍市場規模は前年度比3.9%増の6,703億円であるとする推計値が紹介されています。今後、2029年度の市場規模は8,000億円弱に達するとの見込みが示されています。

調査報告書(インプレス総合研究所)
https://research.impress.co.jp/report/list
※2025年7月24日付けで「電子書籍ビジネス調査報告書2025」の詳細ページへのリンクがあります。

電子書籍ビジネス調査報告書2025(インプレス総合研究所)
https://research.impress.co.jp/report/list/ebook/502255

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全国学校図書館協議会(全国SLA)、第27回学校図書館出版賞の受賞者を発表

2025年7月1日、全国学校図書館協議会(全国SLA)が、第27回学校図書館出版賞の受賞者を発表しました。

同賞は、学校図書館向け図書の優良な出版企画を顕彰し、学校図書館向きの優良な図書の出版を充実させることを目的としています。今回は、出版賞大賞は該当なし、出版賞を3社(株式会社国土社、株式会社小峰書店、株式会社汐文社)、学校図書館出版賞特別賞を1社(丸善出版株式会社)が受賞しています。

SLAからのお知らせ(全国SLA)
https://www.j-sla.or.jp/news/
※2025年7月1日付けで「第27回学校図書館出版賞が決まりました」とあります。

第27回学校図書館出版賞 受賞者(2025年)(全国SLA)
https://www.j-sla.or.jp/awards/publication/

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ニュージーランド国立図書館とニュージーランド国立公文書館、共同リーダーシップ体制へ移行

2025年7月1日、ニュージーランド国立図書館(NLNZ)とニュージーランド国立公文書館(Archives New Zealand)が、共同リーダーシップ(joint leadership)体制へ移行したと発表しました。

ニュージーランド国立図書館長とニュージーランド国立公文書館長が率いる新たな運営体制では、両館が緊密に連携し、両館のサービス、資源、専門知識への市民のアクセス向上を支援するとしています。両館の独立した機能は維持され、国立図書館長及び国立公文書館長の法的な責任にも変更はないとあります。

共同リーダーシップ体制への移行は2025年3月に発表されていたもので、公共部門再編の一環であると述べられています。なお、両館は、2025年から2026年にかけてウェリントンの国会議事堂近くの新建物へ移転することが予定されています。

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電子出版制作・流通協議会(電流協)、「電子図書館(電子書籍サービス)導入図書館(2025年07月01日)」を公表

2025年7月24日、電子出版制作・流通協議会(電流協)が、「電子図書館(電子書籍サービス)導入図書館(2025年07月01日)」を公表しました。

前回2025年4月1日時点と比べ、実施自治体は1増加し592自治体、電子図書館(電子書籍サービス)は1増加し472館となっています。

News(電流協)
https://aebs.or.jp/
※2025年7月24日付けで「電子図書館(電子書籍サービス)導入図書館(2025年07月01日)」とあります。

「電流協、電子図書館サービスを導入している公共図書館情報を更新」 [PDF:2ページ]
https://aebs.or.jp/pdf/E-library_introduction_press_release20250724.pdf

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【イベント】国立国会図書館(NDL)「令和7年度アジア資料書誌作成セミナー―ビルマ語・初級編―」(10/22・オンライン)

国立国会図書館(NDL)は、2025年10月22日に、「令和7年度アジア資料書誌作成セミナー―ビルマ語・初級編―」をオンラインで開催します。

同セミナーは、アジア言語資料の書誌作成スキルの向上及び継承を目的とするものです。今回は、NDL関西館アジア情報課職員が、ビルマ語資料の書誌データを作る際に必要となる基本的な知識(文字の入力方法、翻字を行う際に有用なウェブサイトの紹介など)についての講義を行います。また、質疑応答を通じて、情報交換を図ることとしています。

対象は、各種図書館に所属し、書誌作成を担当する人等で、ビルマ語の語学力は問いません。定員は100人(先着順)です。参加費は無料ですが、事前の申込みが必要です。

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2026年の世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会は韓国・釜山で開催

2025年7月22日、国際図書館連盟(IFLA)が2026年の世界図書館情報会議(WLIC)・IFLA年次大会を韓国の釜山で開催すると発表しました。

開催期間は2026年8月10日から13日までの4日間で、会場はBusan Exhibition and Convention Center(BEXCO)の予定とあります。

IFLA selects Busan, South Korea to host the 2026 World Library and Information Congress(IFLA, 2025/7/22)
https://www.ifla.org/news/ifla-selects-busan-south-korea-to-host-the-2026-world-library-and-information-congress/

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欧州研究図書館協会(LIBER)、研究図書館員のためのデジタル・スカラシップとデータサイエンスに関するガイドを公開

欧州研究図書館協会(LIBER)が発行するニュースレター(2025年7月号)で、研究図書館員のためのデジタル・スカラシップとデータサイエンスに関するガイド“Digital Scholarship & Data Science Topic Guides for Library Professionals”の公開について報じられています。

同ガイドはLIBERのワーキンググループDigital Scholarship & Digital Cultural Heritage(DSDCH)とData Science in Libraries(DSLib)の協働で作成されたもので、「自動文字認識」「データ可視化」「IIIF」等のトピックごとに教材や参考文献等がまとめられています。

LIBER INSIDER – July 2025
https://mailchi.mp/libereurope/liber-insider-july-2025?e=d4b2ce0b76
※ニュースレター(2025年7月号)です。

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【イベント】第40回医学情報サービス研究大会(8/23-24・北海道)

2025年8月23日と24日に、第40回医学情報サービス研究大会が札幌医科大学記念ホール(北海道札幌市)で開催されます。

プログラムによると、大会では11件の口頭発表、6件のポスターセッションのほか、プロダクトレビュー等が予定されています。参加に当たっては参加費と事前申込みが必要です。

第40回医学情報サービス研究大会
https://plaza.umin.ac.jp/mis/40/index.html

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デンマーク王立図書館、アンデルセンの手稿や手紙をデジタル化するプロジェクトを開始へ

2025年6月27日、デンマーク王立図書館が、デンマークの童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン(1805-1875)の手稿や手紙をデジタル化するプロジェクトを開始すると発表しました。

デジタル化プロジェクトは、A.P. モラ―財団から580万デンマーク・クローネ(約1億3,200万円)の寄付を受け実施されるもので、2025年9月1日から開始されます。計2万6,260ページがデジタル化される予定とあります。

Hans Christian Andersen’s manuscripts and letters are being digitised(Det Kgk. Bibliotek, 2025/6/27)
https://www.kb.dk/en/latest-news/hans-christian-andersens-manuscripts-and-letters-are-being-digitised

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国立国会図書館(NDL)、Japan Open Science Summit 2025国立国会図書館セッション「AI×文学研究の可能性を探る」の動画と資料を公開

2025年7月、国立国会図書館(NDL)が、6月26日に開催されたJapan Open Science Summit 2025国立国会図書館セッション「AI×文学研究の可能性を探る」の動画と資料を公開しました。

動画はYouTubeの国立国会図書館公式チャンネルで、資料はウェブサイトNDLラボから利用可能です。

JOSS2025国立国会図書館主催セッション「AI×文学研究の可能性を探る」(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=DvT4G2enpCk

Japan Open Science Summit 2025 国立国会図書館主催セッション「AI×文学研究の可能性を探る」(NDL Lab)
https://lab.ndl.go.jp/event/joss2025/

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米国図書館協会(ALA)、新たな戦略計画を公表

2025年7月18日、米国図書館協会(ALA)が、新たな戦略計画を公表しました。

図書館の強化、図書館員の育成、イノベーションの推進等を目的とした新たな複数年の戦略計画であると述べられています。

ALA Launches New Strategic Plan(ALA, 2025/7/18)
https://www.ala.org/news/2025/07/ala-launches-new-strategic-plan

ALA Strategic Plan(ALA)
https://www.ala.org/Strategic-Plan-2025

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文化遺産機関におけるオープンライセンスモデル(文献紹介)

2025年6月、文化遺産機関におけるオープンライセンスモデルに関する文献“Open Licensing Models in the Cultural Heritage Sector”がリポジトリZenodoで公表されました。著者は英・グラスゴー大学のBartolomeo Meletti氏等です。

四つの異なる法域(英国、EU、米国、ブラジル)における文化遺産機関(博物館、文書館、図書館、美術館)が採用している、デジタル文化遺産に係る様々なオープンライセンスについて調査し、利点や課題等をまとめています。

Meletti, Bartolomeo; Erickson, Kristofer; Iramina, Aline; Stobo, Victoria. Open Licensing Models in the Cultural Heritage Sector. Zenodo, 2025.
https://doi.org/10.5281/zenodo.15728474

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米・図書館情報資源振興財団(CLIR)、エミュレーション技術の概要をまとめたレポートを公開

2025年7月8日、米・図書館情報資源振興財団(CLIR)が、古いソフトウェア等の電子情報の利用に必要な再生環境等を擬似的に再現する手段として用いられるエミュレーション技術について概要をまとめたレポート“An Overview of Emulation as a Preservation Method”をウェブサイト上で公開しました。

同レポートは、米国を中心として、ソフトウェアの長期保存に取り組んでいる団体Software Preservation Network(SPN)のメンバーによって執筆されたもので、エミュレーション技術の基本概念、関連文献のレビュー、実例紹介等で構成されているとあります。

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Library Publishing Coalition(LPC)、図書館出版に関する主要な研究課題を示した“Library Publishing Research Agenda”の第2版を公開

2025年7月17日、図書館による出版活動を進める大学図書館等によるイニシアティブLibrary Publishing Coalition(LPC)が、図書館出版に関する主要な研究課題を示した“Library Publishing Research Agenda”の第2版をウェブサイト上で公開しました。

図書館出版に関する実践を強化するために更なる研究が求められる領域を示したもので、2020年に初版が公開されました。「評価」「アクセシビリティ」「査読」等の六つのトピックに沿って、研究課題や調査を進めるためのリソース等がまとめられています。

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米国議会図書館(LC)、創作物の長期保存のための推奨フォーマットに関するガイド“Recommended Formats Statement”の2025-2026年版を公開

2025年7月15日、米国議会図書館(LC)が創作物の長期保存のための推奨フォーマットに関するガイド“Recommended Formats Statement”(2025-2026年版)の公開を発表しました。

同ガイドは年1回更新されており、発表によると、2025-2026年版では「デザイン及び3D」(Design and 3D)、「Email」等の項目において変更が加えられました。

Recommended Formats Statement: Updates for 2025-2026(The Signal, 2025/7/15)
https://blogs.loc.gov/thesignal/2025/07/rfs-updates-2025-2026/

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