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昨日 — 2025年7月30日

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、加盟館におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の進捗状況に関する調査結果を公開

2025年7月10日付けで、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が、加盟館におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の進捗状況に関する調査結果をリポジトリZenodo上で公開しました。

RLUKの発表によると、同調査は2023年夏から秋にかけて実施され、加盟館の約半数が参加しました。結果の分析に当たっては生成AIサービスChatGPTが活用されたとあります。

Revisiting the RLUK Digital Shift Maturity Survey: Reflections on the Use of ChatGPT 4o(RLUK)
https://www.rluk.ac.uk/revisiting-the-rluk-digital-shift-maturity-survey-reflections-on-the-use-of-chatgpt-4o/

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HathiTrust、デジタル化資料のメタデータ等から成るデータセット“Extracted Features”のバージョン2.5を公開

2025年7月24日、米国の大学図書館等による共同リポジトリ事業であるHathiTrustが、デジタル化資料のメタデータ等から成るデータセット“Extracted Features”のバージョン2.5を公開しました。

同データセットは、HathiTrust Digital Library上のデジタル化資料約1,870万件分のメタデータや、資料の各ページに含まれる語数、行数、品詞等に関する定量的な情報を提供するものです。バージョン2.5では、2020年に公開されたバージョン2.0以来の大規模な更新が行われたとあります。

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Delta Think社、米国政府による研究資金削減の影響に関する世界規模の調査結果を公表

2025年7月24日、学術研究分野のコンサルタント企業であるDelta Think社が、米国政府による研究資金削減の影響に関する調査結果を発表しました。

Delta Think社では、2025年春に、27の学術団体等と協力し、米国政府による研究資金削減の影響の把握に向けた、研究者を対象とする世界規模の調査を実施しました。135か国から1万3,000人以上が回答したとあります。

調査結果として、特に米国を拠点とする研究者は強い懸念を示しており、その62%が、今後1~2年間で自身の論文発表件数が減少すると予想しており、その理由として政策や資金面の課題を挙げているとしています。また、国際的に活躍する研究者は、米国を拠点とする学術誌から距離を置く意向を示しており、その50%が、論文を米国以外の学術誌に投稿することが重要であるとしていることなどが紹介されています。

Delta Think社は、2025年10月と11月にフォローアップ調査を行う予定であるとしています。

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国⽂学研究資料館(国文研)、藤村記念館所蔵の『夜明け前』の直筆原稿をデジタル化し「国書データベース」で公開

2025年7月25日、大学共同利用機関法人人間文化研究機構国文学研究資料館(国文研)が、島崎藤村(1872-1943)の『夜明け前』の直筆原稿をデジタル化し、「国書データベース」で公開したと発表しました。

⼀般財団法人藤村記念郷・藤村記念館(岐阜県中津川市)が所蔵する『夜明け前』の直筆原稿(37点、計3,055枚)がデジタル化され、公開されています。

国⽂学研究資料館が藤村記念館(馬籠)所蔵島崎藤村「夜明け前」直筆原稿の画像デジタル公開 近代⽂学史上の重要歴史長篇 [PDF:3ページ]
https://www.nijl.ac.jp/news/img/20250725_reliease.pdf

参考:
国文学研究資料館(国文研)、Web展示「和書のさまざま―RIN-NE」を公開 [2025年03月26日]
https://current.ndl.go.jp/car/244040

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国立国会図書館デジタルコレクションに新聞等5,300点を追加

2025年7月、国立国会図書館(NDL)は、国立国会図書館デジタルコレクションに図書、古典籍、新聞、官報、日本占領関係資料、他機関デジタル化資料約5,300点を追加しました。

古典籍及び他機関デジタル化資料のうち著作権の問題がない資料などは、インターネット公開で提供します。

今回追加した資料については、現時点では全文検索の対象とはなっていません。

新聞等約5,300点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました(NDL, 2025/7/30)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2025/250730_01.html

参考:
国立国会図書館デジタルコレクションに図書等約14万点を追加 [2025年06月27日]
https://current.ndl.go.jp/car/254879

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オープンアクセスのための国際的なアグリゲーションサービスCORE、発足から15年

2025年7月、オープンアクセスのための国際的なアグリゲーションサービスCORE(COnnecting Repositories)のブログに、発足15周年に関する記事が掲載されています。

COREは、2025年7月で発足から15年を迎えます。英国の小規模なプロジェクトとして開始されてから、10,000以上のリポジトリとジャーナルをサポートするグローバルな索引プラットフォームへと成長するまでの軌跡について、端的にまとめられています。

CORE at 15: Together Building Open Access, Unlocking Global Knowledge(CORE, 2025/7/10)
https://blog.core.ac.uk/2025/07/10/core-at-15-together-building-open-access-unlocking-global-knowledge/

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【イベント】文化庁及び文化遺産国際協力コンソーシアム、第36回文化遺産国際協力コンソーシアム研究会 2025-2026 日中韓文化交流年記念事業「日中韓における文化遺産政策のいま―近年の法改正をめぐる背景と展望―」(9/14・東京都)

2025年9月14日、第36回文化遺産国際協力コンソーシアム研究会 2025-2026 日中韓文化交流年記念事業「日中韓における文化遺産政策のいま―近年の法改正をめぐる背景と展望―」が、文化庁と文化遺産国際協力コンソーシアムの共催により、東京文化財研究所(東京都台東区)で開催されます。

近年、文化遺産保護と地域社会・経済との調和や、従来保護の対象とされてこなかった多様な文化遺産への関心の高まりといった、既存の保護の枠組みでは対応しきれない課題に対して、制度改革を通じた柔軟かつ実効的なアプローチが模索されるようになってきたとしています。同研究会では、ここ10年間に相次いで文化遺産に関する政策の転換が図られた日本・中国・韓国の事例を取り上げ、いかなる社会的背景や政策的課題に直面し、どのような制度的対応を行ってきたのかを議論するとあります。

主なプログラムは次のとおりです。

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一昨日以前

【イベント】国立国会図書館・内閣府知的財産戦略推進事務局「デジタルアーカイブフェス2025―デジタルアーカイブの新展開―」(8/25・オンライン)

2025年8月25日、国立国会図書館(NDL)と内閣府知的財産戦略推進事務局が、「デジタルアーカイブフェス2025―デジタルアーカイブの新展開―」をオンラインで開催します。

本イベントでは、「デジタルアーカイブの新展開」をテーマに、欧州のデジタル文化遺産プラットフォームであるEuropeanaを参考にジャパンサーチの今後を展望する基調講演・対談のほか、アーカイブ機関による取組内容の紹介等を行います。

第1部では、「Europeanaの展開」を西川開氏(筑波大学図書館情報メディア系助教)による基調講演等を行います。第2部ではジャパンサーチ連携・活用事例等について、第3部では産業界におけるデジタルアーカイブの活用等について、報告を予定しています。

Zoomウェビナーの定員は500人、YouTubeによるライブ配信は定員なしです。参加費は無料で、事前申込みが必要です。

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福井県文書館、令和7年度福井県文書館テーマ展「米価高値につき―江戸時代から現代までの米価の変遷をたどる―」を開催中

2025年7月18日から9月17日まで、福井県文書館(福井市)において令和7年度福井県文書館テーマ展「米価高値につき―江戸時代から現代までの米価の変遷をたどる―」が開催されています。

米価が関心事となっていることを受け、江戸時代から現代までの米価の変遷とその背景となる流通のしくみに関する資料が展示されています。関連イベントとして、8月23日には展示解説が行われます。

米価高値につき―江戸時代から現代までの米価の変遷をたどる―(福井県文書館)
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/bunsho/category/tenjikouza/33074.html

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米国国立公文書記録管理局(NARA)、マーティン・ルーサー・キング牧師の暗殺に関連する記録を公開

2025年7月23日、米国国立公文書記録管理局(NARA)は、1月23日付けの大統領令(Executive Order 14176)に基づき、マーティン・ルーサー・キング牧師(Dr. Martin Luther King, Jr)の暗殺に関連する記録をウェブサイト上で公開したと発表しました。

National Archives Works With Federal Partners to Release more than 230,000 Pages of MLK Assassination Records(NARA, 2025/7/23)
https://www.archives.gov/news/articles/nara-releases-230k-mlk-assassination-files

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国際図書館連盟(IFLA)、国際書誌コントロール(UBC)の重要性を再確認する声明“Professional Statement on Universal Bibliographic Control”(2025年版)を発表

2025年7月28日、国際図書館連盟(IFLA)が国際書誌コントロール(Universal Bibliographic Control:UBC)の重要性を再確認する声明“Professional Statement on Universal Bibliographic Control”の2025年版を発表しました。

IFLAの書誌分科会が中心となって作成した2012年版の内容を更新したものです。同分科会の主導の下、複数の分科会との共同で改訂が行われ、2025年7月の運営理事会(Governing Board)で承認されたとあります。

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台湾・文化部、公共貸与権の試行計画(第二フェーズ)に基づく補償金の申請受付を開始

2025年7月15日、台湾・文化部は公共貸与権の試行計画(第二フェーズ)に基づく補償金の申請受付を開始したと発表しました。

同計画は、図書館での資料貸出しに対する補償を著者及び出版者に行うもので、2025年から三年間実施されます。発表によると、第二フェーズでは、申請プロセスが簡素化されるとともに、試行範囲が6直轄市にある300以上の公共図書館へと拡大され、翻訳者も補償金の支払対象となる等、第一フェーズの経験等を踏まえた変更がなされました。これにより、補償金の支払額が大幅に増額することが見込まれるとしています。

著者及び出版者は10月15日までにオンラインで申請を完了することで、11月末までに最初の補償金を受け取ることができるとあります。

第二階段公共出借權試辦擴大至6都 即日起開放線上申請(文化部, 2025/7/15)
https://www.moc.gov.tw/News_Content.aspx?n=105&s=240554

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飯田市川本喜八郎人形美術館、デジタル写生大会を開催

2025年8月2日、飯田市川本喜八郎人形美術館(長野県)が、デジタル写生大会を開催します。

同館は、例年夏休みに「こども写生大会」を開催していますが、2025年は人形美術家・川本喜八郎(1925-2010)の生誕100年を記念し、中学生以上(大人も可)を対象としたデジタル写生大会を特別に開催するとあります。

参加者は、持参したタブレットやiPadなどのデジタル端末を用いて、同館に展示されている人形を自由に描き、帰り際に作品の画像データを同館に提出します。作品は、後日、同館公式ウェブサイト及び館内にて公開されるとあります。

8/2 デジタル写生大会 開催!(飯田市川本喜八郎人形美術館, 2025/7/19)
https://kawamoto-info.jugem.jp/?eid=1136

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総務省、データサイエンス・オンライン講座「社会人のためのデータサイエンス演習」を開講

2025年9月30日から12月9日まで、総務省が、データサイエンス・オンライン講座「社会人のためのデータサイエンス演習」をオンラインで開講します。

統計リテラシー向上の取組として、“データサイエンス”力の高い人材育成のための講座です。内容は過去の講座から全面的にリニューアルされており、データサイエンスの理論や手法をビジネス上の事例を想定した演習で反復学習できる構成となっているとあります。

講座概要(テーマ及び内容)は次のとおりです。

・データサイエンスとは:データサイエンスで必要な知識やデータ分析のサイクルを学ぶ
・現状を把握して課題を見つける:データの特徴や2変数間の関連性を捉える方法を学ぶ
・過去のデータから未来を予測してみよう:様々な変数から他の1変数を予測する方法を学ぶ
・その差は偶然?それとも意味のある差?~結果を解釈する力をみにつける~:データ間に生じる差が偶然か意味のある差かを判定する方法を学ぶ
・ビジネスでデータサイエンスを活用するにあたって:分析結果の報告方法や、データを扱う際の注意点を学ぶ

受講料は無料ですが、事前登録が必要です。

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Internet Archive、連邦政府刊行物寄託図書館に指定される

2025年7月24日、Internet Archive(IA)が、米国政府の情報へのアクセスを米国民に提供する役割を担う連邦政府刊行物寄託図書館 (federal depository library)に指定 されたと発表しました。

Internet Archive Designated as a Federal Depository Library(Internet Archive Blogs, 2025/7/24)
https://blog.archive.org/2025/07/24/internet-archive-designated-as-a-federal-depository-library/

関連:
FDLP Basics(GPO FDLP, 2021/11/9)
https://www.fdlp.gov/basics

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福井県立大学、「福井・戦争デジタルアーカイブス」を公開

2025年7月24日、福井県立大学が、「福井・戦争デジタルアーカイブス」を公開しました。

同デジタルアーカイブは、福井県立大学地域経済研究所の青木和人教授が、福井空襲から80年を迎えたことを機に福井新聞社と企画し、同大学の学生有志が制作に取り組んだものとあります。「死没場所マップ(デジタルマップ)」と「学生の制作過程」が公開されています。

福井・戦争デジタルアーカイブスを公開しました(福井県立大学, 2025/7/24)
https://www.fpu.ac.jp/news/d000000zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzg.html

福井・戦争デジタルアーカイブス(福井新聞)
https://www.fukuishimbun.co.jp/common/usr/map/war_archives/

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広島市立中央図書館、被爆80周年記念事業「原爆・平和を読み語り継ぐ事業」企画展「〈ヒロシマ〉被爆を知る・調べる」を開催中

2025年7月12日から8月31日まで、広島市立中央図書館において被爆80周年記念事業「原爆・平和を読み語り継ぐ事業」企画展「〈ヒロシマ〉被爆を知る・調べる」が開催されています。

同館の広島資料室で収集されてきた資料が、「被爆の実相」「被爆前の町と暮らし」「若者たちの継承活動」等15のテーマに分けて紹介されています。また、同館の広島文学資料室収集対象作家の原爆に関わる作品も紹介されています。

関連イベントとして、8月10日に「被爆体験者の証言を聞く会」が開催されます。

被爆80周年記念事業「原爆・平和を読み語り継ぐ事業」企画展「〈ヒロシマ〉 被爆を知る・調べる」(広島市立図書館, 2025/7/1)
https://www.library.city.hiroshima.jp/news/chuou/2025/07/4948.html

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あわら市芦原図書館、「夏休み特別企画!芦原図書館に妖怪あらわる」を開催中:ARやAIの体験も

2025年7月27日から8月10日まで、あわら市芦原図書館(福井県)が、「夏休み特別企画!芦原図書館に妖怪あらわる」を開催しています。

デジタルアート体験などもできる妖怪イベント「あわらに妖怪あらわる」を毎年11月に同市内で手掛ける、「湯のまちアート実行委員会」とのコラボレーションによるイベントとあります。

タブレットをかざすと図書館内に妖怪が出現するAR体験や、おはなし会の後にあわらの民話の紙芝居に出てきた妖怪を生成AIで作成するなど、様々なプログラムが予定されています。

夏休み特別企画!芦原図書館に妖怪あらわる(あわら市図書館, 2025/7/12)
https://lib.city.awara.lg.jp/2084.html

芦原図書館夏休み特別企画!芦原図書館に妖怪あらわる(あわら市, 2025/7/1)
https://www.city.awara.lg.jp/event-into/youkaitosyokan.html

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学術図書館員のキャリアパスが与える影響(文献紹介)

Library & Information Science Research誌の47巻3号に、米国の学術図書館員のキャリアパスが与える影響に関する記事“The career pathways of academic librarians: A kaleidoscope career model analysis of faculty identity and institutional engagement”が掲載されています。著者は、米・アビリーン・クリスチャン大学のJames A. Wiser氏です。

学術図書館員としてのキャリアがファーストキャリアかセカンドキャリアかによって、教員としての地位、テニュア(終身雇用)プロセス、機関への忠誠心等にどのように影響するかが考究されています。類似する二つの研究大学の図書館員18人(各大学9人ずつ)を対象に、半構造化インタビューを用いて実体験が調査され、その分析結果がまとめられています。

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データサイエンス分野における図書館の役割について(文献紹介)

2025年7月19日付けで、査読付きオープンアクセス誌Journal of eScience Librarianshipの14巻1号に、データサイエンス分野における図書館の役割に関する論文“Data Please!: Expanding the Role of Libraries in Data Science through Digital Scholarship”が掲載されています。著者は、米・ニューヨーク州立大学ビンガムトン校のHalie Kerns氏です。

大学図書館は、データサイエンスの活動を支援する上で有利な立場にあるとし、STEM及び関連分野の同校教職員と大学院生26人にインタビューを行い、図書館が提供すべき支援やサービスについて調査しています。調査の結果、データサイエンス分野において図書館は重要なハブとしての役割を担っているとし、今後強化しうる主な領域として、アウトリーチ活動による学際的連携の促進、校内のニーズに合ったデータサイエンスのプログラミングの開発、データ集約型研究のための物理的及びデジタルなインフラの構築の三つを挙げています。

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