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ドイツ国立図書館はいかにして音楽資料をデジタル化したか(文献紹介)

2025年8月23日付けで、国際音声・視聴覚アーカイブ協会(IASA)の機関誌「IASA Journal」の55号にドイツ国立図書館(DNB)ドイツ音楽資料館のデジタル化に関する論文「How the German National Library Migrated 770,000 Compact Discs and Digitized 50,000 Audiocassettes」が掲載されています。著者は、ドイツ国立図書館ドイツ音楽資料館のRuprecht Langer氏です。

ドイツ国立図書館ドイツ音楽資料館は、ドイツで出版されたすべての録音媒体を収集しています。同館は、過去15年間にわたり、所蔵資料の保存とライプツィヒ館及びフランクフルト・アム・マイン館の閲覧室のコンピュータからの音楽資料へのアクセス向上を目的として、同館の全てのオーディオCDとオーディオカセットテープを対象に、次の二つのデジタル化プロジェクトを実施しました。

・オーディオCD(77万枚)のデジタルコンテンツのリポジトリへの移行
・オーディオカセットテープ(5万本)のデジタル化

記事では、同プロジェクトのプロセス及びワークフロー、直面した課題、適用した品質管理、得られた教訓等について報告されています。

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「デジタルアーカイブジャパン・アワード」の2025年受賞者が発表

2025年8月25日、内閣府知的財産戦略推進事務局と国立国会図書館(NDL)が開催した「デジタルアーカイブフェス2025―デジタルアーカイブの新展開―」において、「デジタルアーカイブジャパン・アワード」の受賞者が発表され、授賞式が行われました。

同アワードは、デジタルアーカイブの拡充や利活用の促進に積極的に取り組むアーカイブ機関及び活用者等を顕彰し、それらの取組を広く社会に紹介することで、デジタルアーカイブが日常に溶け込んだ豊かな創造的社会の実現することを目指しています。

2025年の受賞機関は次のとおりです。

・ 裏源氏勉強会(デジタル源氏物語)
・ 熊本県菊池市立図書館(菊池市デジタルアーカイブ)
・ 神戸映画資料館(事業主体:NPO法人プラネット映画保存ネットワーク)(ウェブ版『日本アニメーション映画史』)
・ 国立公文書館アジア歴史資料センター(アジア歴史資料センターデジタルアーカイブ)
・ ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター(人文学オープンデータ共同利用センター)

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国立国会図書館デジタルコレクションに新聞等約6.9万点を追加

2025年8月、国立国会図書館(NDL)は、国立国会図書館デジタルコレクションに新聞、古典籍、パッケージ系電子出版物等約6.9万点を追加しました。

古典籍及び他機関デジタル化資料のうち著作権の問題がない資料などは、インターネット公開で提供します。

今回追加した資料については、現時点では全文検索の対象とはなっていません。

新聞等約6.9万点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました(NDL, 2025/8/27)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2025/250827_01.html

参考:
国立国会図書館デジタルコレクションに新聞等5,300点を追加 [2025年07月30日]
https://current.ndl.go.jp/car/256218

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サントリー文化財団、「山崎正和アーカイブ」を公開

2025年8月19日、公益財団法人サントリー文化財団は、劇作家・評論家である山崎正和氏(1934-2020)の蔵書等を収録したデータベース「山崎正和アーカイブ」を公開しました。

同アーカイブは、山崎正和氏の遺族から寄贈された蔵書・資料を、将来の学術研究に資することを目的として、整理、記録、デジタル化したもので、同財団の「山崎正和記念事業」の一環として作成、運営されています。

今回の公開では、主に次のコンテンツが提供されています。

・蔵書類データベース:蔵書目録。一部は、「バーチャル書棚」として仮想再現される。
・デジタルアーカイブ:蔵書のうち書き込み等があるページをデジタル化したもの
・著作リスト
・年譜・出来事

データは、Linked Open Data(LOD)として構築され、SPARQLを用いた検索も可能です。また、デジタル化された画像データは、国際規格IIIFに準拠したビューアで閲覧可能です。

今後も更なる充実に努めるとしています。

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ペルー国立図書館(BNP)、デジタルイノベーションラボ“Laboratorio de Innovación Digital”を立ち上げ

2025年7月24日、ペルー国立図書館(BNP)が、デジタルイノベーションラボ“Laboratorio de Innovación Digital”(BiblioLAB)の立ち上げを発表しました。

発表によると、BiblioLABは、デジタルトランスフォーメーションに向けた、図書館サービス及び文書遺産保存を強化するための共創や技術的実験のための場とされています。その主要な目的として、同館が所蔵する資料等の保存・管理において革新的な工夫を取り入れていくことや、デジタル化等に関するプロジェクトを展開していくことなどが挙げられています。

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【イベント】ししょまろはん「没年調査ソンin京都 vol. 7」(8/30・京都府、オンライン)

2025年8月30日、京都府立図書館(京都市)の司書から成る自主学習グループ「ししょまろはん」の主催により、「没年調査ソンin京都 vol. 7」が京都府立図書館における会場参加とオンラインで開催されます。

「没年調査ソン」は、著作者の没年を調べる没年調査とマラソンを掛け合わせた造語で、短時間で集中してみんなで没年調査を行うことを表しています。

第7回の調査対象は「京都にゆかりの著作者」で、イントロダクションとして南波佐間望(国立国会図書館)が没年の調べ方について、また、德田恵里氏(大阪芸術大学特任准教授)が京都の人を調べるためのテクニックについて説明したのち、没年調査と結果発表が行われます。

参加には事前の申込みが必要です。

没年調査ソンin京都Vol.7を開催します!(ししょまろはんラボ, 2025/8/5)
https://libmaro.kyoto.jp/?p=1170

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ドイツ・リューベック音楽大学、ブラームスに関する資料を閲覧できるウェブサイト“Brahms-Portal”を公開

2025年8月1日、ドイツ・リューベック音楽大学が、作曲家のヨハネス・ブラームス(1833-1897)に関する資料を閲覧できるウェブサイト“Brahms-Portal”を公開しました。

公開時点で、同大学のブラームス研究所(Brahms-Institut)が所蔵する自筆の楽譜、書簡、写真等のデジタル化資料、約1万点以上が公開されているとあります。

The Brahms-Portal New Online Platform on Life and Work(Brahms-Institut an der Musikhochschule Lübeck)
https://www.brahms-institut.de/index.php?cID=1549

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九州大学附属図書館、絵図・古地図・廣瀬文庫本『筑前名所図会』等を「九大コレクション」で公開

2025年7月28日、九州大学附属図書館は、昨年度までにデジタル化した絵図・古地図約80点をデジタルアーカイブ「九大コレクション」で公開しました。

今回公開した資料には、廣瀬文庫本『筑前名所図会』等の福岡・九州の絵図・古地図を中心に、様々な時代の世界観・蝦夷地観を反映した世界図や蝦夷図も含まれるとしています。

絵図・古地図及び廣瀬文庫本『筑前名所図会』等をデジタル公開しました(九州大学附属図書館, 2025/7/28)
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/news/102387

参考:
九州大学附属図書館、台湾国家図書館との協同プロジェクトによりデジタル化した漢籍240冊の画像を公開 [2025年05月20日]
https://current.ndl.go.jp/car/252852

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立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)、たばこと塩の博物館が所蔵する浮世絵約2,600枚を公開

2025年8月1日、立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)が、たばこと塩の博物館(東京都墨田区)が所蔵する浮世絵約2,600枚を「浮世絵・日本絵画閲覧システム」上で公開したと発表しました。

たばこと塩の博物館の浮世絵2600枚が浮世絵DBから一般公開(ARC, 2025/8/1)
https://www.arc.ritsumei.ac.jp/j/news/pc/026061.html

たばこと塩の博物館 浮世絵閲覧システム(ARC)
https://www.dh-jac.net/db/nishikie/search_tsm.php

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米国議会図書館(LC)、「Chronicling America」をアップグレード

2025年8月4日、米国議会図書館(LC)が、同国の歴史的な新聞のデジタルアーカイブ「Chronicling America」のアップグレードを行ったと発表しました。

「Chronicling America」は、同館のデジタルコレクションのプラットフォームに統合され、今までのURLにアクセスするとリダイレクトされます。

今回のアップグレードでは、アクセシビリティの向上、レスポンシブデザインへの対応、読みやすさを向上させる画像表示、ファセットの絞り込み機能の導入等、ユーザー重視の改善を行ったとしています。

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滋賀県立図書館、近江デジタル歴史街道「戦後80年、デジタルで見る戦時下の記録」を公開

2025年8月1日、滋賀県立図書館が、同館のデジタルアーカイブ「近江デジタル歴史街道」において、デジタルアルバム帖「戦後80年、デジタルで見る戦時下の記録」を公開しました。

戦後80年を迎え、先の戦争を体験した人から当時の話を聞く機会が少なくなる中、同館の所蔵資料を基に、当時の人々の暮らしや県内の軍事施設の様子等を紹介するとあります。

同館内では、関連展示も併せて行なわれています。

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東洋経済新報社とモルフォAIソリューションズ、『会社四季報』の1936年創刊号から1985年までの記事をテキスト化

2025年7月31日、株式会社東洋経済新報社と株式会社モルフォAIソリューションズが、『会社四季報』の1936年創刊号から1985年までの記事を光学的文字認識(OCR)でテキスト化したと発表しました。

これにより、これまでテキストデータとして入手が困難であった、戦前期からバブル期までの『会社四季報』の記事がテキストデータとして利用可能になったとしています。

AI-OCR技術で、1936年の創刊号からの『会社四季報』未電子化の過去記事をデジタル化(東洋経済新報社, 2025/7/31)
https://corp.toyokeizai.net/news/.assets/20250731.pdf

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HathiTrust、デジタル化資料のメタデータ等から成るデータセット“Extracted Features”のバージョン2.5を公開

2025年7月24日、米国の大学図書館等による共同リポジトリ事業であるHathiTrustが、デジタル化資料のメタデータ等から成るデータセット“Extracted Features”のバージョン2.5を公開しました。

同データセットは、HathiTrust Digital Library上のデジタル化資料約1,870万件分のメタデータや、資料の各ページに含まれる語数、行数、品詞等に関する定量的な情報を提供するものです。バージョン2.5では、2020年に公開されたバージョン2.0以来の大規模な更新が行われたとあります。

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国⽂学研究資料館(国文研)、藤村記念館所蔵の『夜明け前』の直筆原稿をデジタル化し「国書データベース」で公開

2025年7月25日、大学共同利用機関法人人間文化研究機構国文学研究資料館(国文研)が、島崎藤村(1872-1943)の『夜明け前』の直筆原稿をデジタル化し、「国書データベース」で公開したと発表しました。

⼀般財団法人藤村記念郷・藤村記念館(岐阜県中津川市)が所蔵する『夜明け前』の直筆原稿(37点、計3,055枚)がデジタル化され、公開されています。

国⽂学研究資料館が藤村記念館(馬籠)所蔵島崎藤村「夜明け前」直筆原稿の画像デジタル公開 近代⽂学史上の重要歴史長篇 [PDF:3ページ]
https://www.nijl.ac.jp/news/img/20250725_reliease.pdf

参考:
国文学研究資料館(国文研)、Web展示「和書のさまざま―RIN-NE」を公開 [2025年03月26日]
https://current.ndl.go.jp/car/244040

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国立国会図書館デジタルコレクションに新聞等5,300点を追加

2025年7月、国立国会図書館(NDL)は、国立国会図書館デジタルコレクションに図書、古典籍、新聞、官報、日本占領関係資料、他機関デジタル化資料約5,300点を追加しました。

古典籍及び他機関デジタル化資料のうち著作権の問題がない資料などは、インターネット公開で提供します。

今回追加した資料については、現時点では全文検索の対象とはなっていません。

新聞等約5,300点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました(NDL, 2025/7/30)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2025/250730_01.html

参考:
国立国会図書館デジタルコレクションに図書等約14万点を追加 [2025年06月27日]
https://current.ndl.go.jp/car/254879

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米国国立公文書記録管理局(NARA)、マーティン・ルーサー・キング牧師の暗殺に関連する記録を公開

2025年7月23日、米国国立公文書記録管理局(NARA)は、1月23日付けの大統領令(Executive Order 14176)に基づき、マーティン・ルーサー・キング牧師(Dr. Martin Luther King, Jr)の暗殺に関連する記録をウェブサイト上で公開したと発表しました。

National Archives Works With Federal Partners to Release more than 230,000 Pages of MLK Assassination Records(NARA, 2025/7/23)
https://www.archives.gov/news/articles/nara-releases-230k-mlk-assassination-files

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仏・スポーツアーカイブズに関する国家プロジェクト(2022~2024年)の報告書を公表

2025年7月18日、フランス・文化省が運営するポータルサイトFranceArchivesで、2022年から2024年にかけて実施されたスポーツアーカイブズに関する国家プロジェクトの報告書が公表されました。

同プロジェクトは、2024年のパリオリンピック・パラリンピック競技大会の開催に当たり、文化省の旗艦プロジェクトである「文化オリンピック」の一環として実施されました。国及び地域の約200のアーカイブズ機関等の参加を得て、19世紀初頭から現代までの様々なスポーツの記録が収集されたとされます。

La Grande Collecte des archives du sport (2022-2024)(FranceArchives, 2025/7/18)
https://francearchives.gouv.fr/fr/article/667843638

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英国国立公文書館(TNA)、内閣府及び首相府の文書を公開

2025年7月22日、英国国立公文書館(TNA)は、デジタル化した内閣府及び首相府の文書200件を公開しました。

今回の公開には、首相府が保管していたトニー・ブレア政権に関する過去の文書、マーガレット・サッチャー政権及びジョン・メージャー政権の記録も含まれているとあります。

Latest release of Cabinet Office and Prime Ministers’ papers(TNA, 2025/7/22)
https://www.nationalarchives.gov.uk/about/news/cabinet-office-records-released/

参考:
英国公文書館(TNA)、2000年から2002年までの内閣府の文書を公開 [2023年01月13日]
https://current.ndl.go.jp/car/170724

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デンマーク王立図書館、アンデルセンの手稿や手紙をデジタル化するプロジェクトを開始へ

2025年6月27日、デンマーク王立図書館が、デンマークの童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン(1805-1875)の手稿や手紙をデジタル化するプロジェクトを開始すると発表しました。

デジタル化プロジェクトは、A.P. モラ―財団から580万デンマーク・クローネ(約1億3,200万円)の寄付を受け実施されるもので、2025年9月1日から開始されます。計2万6,260ページがデジタル化される予定とあります。

Hans Christian Andersen’s manuscripts and letters are being digitised(Det Kgk. Bibliotek, 2025/6/27)
https://www.kb.dk/en/latest-news/hans-christian-andersens-manuscripts-and-letters-are-being-digitised

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公益財団法人新聞通信調査会、「同盟通信社資料公開サイト 新聞通信調査会デジタルアーカイブ」で理事会・社員総会の全議事録等を公開

2025年7月16日、公益財団法人新聞通信調査会が、「同盟通信社資料公開サイト 新聞通信調査会デジタルアーカイブ」で、1945年に解散した社団法人組織である同盟通信社の理事会と社員総会の全議事録、計48回分を公開しました。

このうち、理事会議事録の20回分は、同調査会も協力して過去に出版された『近代日本メディア史資料集成』(全22巻)にも収録されておらず、今回が初めての公開と考えられるとあります。

このほか、満州事変の翌1932年に設立された満州国通信社が、1942年に発行した社史『国通十年史』も公開されています。

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