ノーマルビュー

昨日 — 2025年8月29日

OCLC、COREとスポンサー契約を締結

2025年8月22日、OCLCは、オープンアクセスのための国際的なアグリゲーションサービスCORE(COnnecting Repositories)のスポンサーとなる契約を締結したと発表しました。

このパートナーシップは、図書館と研究者がよりどころとするグローバルなインフラを強化するというOCLCのコミットメントを反映したものとあります。

OCLC expands global partnerships with CORE sponsorship agreement(OCLC, 2025/8/22)
https://www.oclc.org/en/news/announcements/2025/oclc-expands-global-partnerships-with-core-sponsorship.html

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一昨日以前

研究者が直面するオープンアクセス出版の障壁:2004年から2023年までの文献レビュー(文献紹介)

英国王立協会(The Royal Society)が刊行するオープンアクセス(OA)誌“Royal Society Open Science”の12巻8号に、研究者が直面するOA出版の障壁に関するレビュー記事“Hurdles to open access publishing faced by authors: a scoping literature review from 2004 to 2023”が掲載されています。著者は、ドイツ国立科学技術図書館(TIB)のNataliia Kaliuzhna氏等です。

記事では、OA出版を目指す研究者が直面する障壁について取り上げた、2004年から2023年までの20年の間に刊行された113件の論文がレビューされています。その結果、82の障壁が特定され、これらは財政的な問題等に関する「実践上の障壁」、研究者のスキルや知識の不足等に関する「能力の欠如」、OA出版に対する研究者の不安や認識に関する「感情」、学術コミュニケーション分野における法的枠組み等に関する「ポリシー・ガバナンス」の四つのクラスターに分類されたとし、各クラスターに関する分析結果が報告されています。「感情」に分類された障壁の割合が最も高く、レビューで特定された障壁の51.2%を占めたことなどが紹介されています。

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ドイツ学術機関連盟、学術出版の発展に向けた新たな戦略“Strategie der Allianz für die Weiterentwicklung des wissenschaftlichen Publikationswesens 2026-2030”を発表

2025年7月30日、ドイツ学術機関連盟(Allianz der Wissenschaftsorganisationen)が学術出版の発展に向けた新たな戦略として、“Strategie der Allianz für die Weiterentwicklung des wissenschaftlichen Publikationswesens 2026-2030”を発表しました。

同連盟のオープンアクセス(OA)に関する戦略“Open-Access-Strategie der Allianz 2021-2025”の内容を更新したものとあります。戦略では、特に重点を置く四領域として、変化の激しい学術出版の分野における動向を評価し適切な働きかけを行うこと、(特にDEALコンソーシアムにおける)更なる交渉に向けた準備を進めること等が挙げられています。

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【イベント】ジャパンリンクセンター(JaLC)、「2025年度JaLCミニセミナー―DOIとDOI登録の基礎―」(9/9・オンライン)

2025年9月9日、ジャパンリンクセンター(JaLC)が、「2025年度JaLCミニセミナー―DOIとDOI登録の基礎―」をオンラインで開催します。

対象は、JaLC会員、各機関のDOI関連業務の担当になったばかりの人、DOI登録に関心のある人などです。

主なプログラムは次のとおりです。

・DOIとJaLCの基礎(JaLC事務局)
・学術機関リポジトリデータベース(IRDB)からのJaLC DOI登録について(国立情報学研究所(NII)IRDB担当)
・質疑応答

【開催予定】2025年度JaLCミニセミナー -DOIとDOI登録の基礎-(JaLC)
https://japanlinkcenter.org/top/event/2025jalc_doito.html

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オープンアクセス化された研究文献の利用者:研究者以外に誰が、なぜ?(記事紹介)

2025年8月5日付けで、米国の非営利出版者Annual Reviewsによる世界の図書館員、出版者、ベンダー向けのオンライン雑誌“Katina”に、オープンアクセス(OA)化された研究文献の利用者に関する記事“Is Open Access for Everyone?”が掲載されています。著者は、米・プリンストン大学図書館のAmeet Doshi氏です。

研究成果は公共財である、という考え方がOA運動の中核的な理念として長らく提唱されてきたものの、研究者以外の人が学術情報にアクセスし、理解するには、時間や労力、モチベーションが必要となるとし、実際には誰が、どのような目的でOA文献を利用しているのかを調査したとあります。

主な調査結果として、学生のほか、教師、看護師、NGO職員等、最良のエビデンスを活用してサービス向上を目指す専門職の人(41%)、退職者や正式な研究環境以外で自己啓発等のために学術情報を求めている人(37%)、市民科学者等のアマチュアの研究者や自身の環境では学術情報へのアクセスに制約のある人(22%)が利用していることが判明したとしています。

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オーストラリア研究会議(ARC)、新たな研究評価方法の開発と永続的識別子(PID)に関するアクションプランを発表

2025年7月31日、オーストラリアの主要な研究助成機関であるオーストラリア研究会議(Australian Research Council:ARC)は、新たな研究評価方法を開発中であると発表しました。

評価方法は、オーストラリアにおける研究について理解度を高め、卓越性を認識し、功績を称えるための有用なツールとすることを目指しているとしています。現在、開発中の評価方法が研究コミュニティのニーズを満たすものであるかを確認するための協議を行っており、協議用の草案(Consultation Draft)が公開されています。

また、7月28日、ARCは、永続的識別子(PID)の使用拡大を目指す「PIDアクションプラン」を発表しました。その目標達成に向け、2025年に作業に着手し、2026年末までに完了する予定としています。

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Ithaka S+R、学術電子書籍ビジネスモデルに関する調査報告書を公開

2025年8月13日、米国の非営利団体Ithakaの調査部門Ithaka S+Rが、学術電子書籍ビジネスモデルに関する調査報告書“The Current State of Academic E-Book Business Models: Access Strategies and Budgeting Realities”を公開しました。著者は、Ithaka S+RのTracy Bergstrom氏とMakala Skinner氏です。

米国及び欧州の人文社会科学分野の学術電子書籍出版のビジネスモデルが図書館や著者のニーズをどの程度満たしているかに関する調査であり、学術図書館、出版者、著者などへのインタビュー等が実施されました。

調査の主な結果として、以下のようなものが挙げられています。

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【イベント】国立情報学研究所(NII)2025年度市民講座「情報学最前線」(9/16、10/15、11/26・東京都、オンライン)

国立情報学研究所(NII)が主催する2025年度市民講座「情報学最前線」が、学術総合センター(東京都千代田区)における現地開催とオンラインで開催されます。

現地開催講座は2025年9月16日、10月15日、11月26日に開催、オンライン講座の公開日は後日ウェブサイトに掲載予定としています。

参加は無料です。

○現地開催講座(事前申込みが必要)
・第1回:9月16日
「AI技術をすべてのひとへ―手話を認識・翻訳するとはどういうことか―」坊農真弓氏(情報社会相関研究系准教授)
・第2回:10月15日
「ネット社会の信頼性―オンラインで安心して生きるために―」佐藤周行氏(アーキテクチャ科学研究系教授)
・第3回:11月26日
「「データ」が未来を創る!―科学と社会をつなぐ新たな挑戦―」中野恵一氏(オープンサイエンス基盤研究センター特任研究員)

○オンライン講座
・第1回(高校生向け)
「グラフで読み解く世界のつながり―地図アプリから推しのグッズを得る方法まで―」佐藤竜馬氏(情報学プリンシプル研究系助教)
・第2回(高校生向け)
「AI時代の読書術―情報空間のそぞろ歩きのすすめ―」高野明彦氏(国立情報学研究所名誉教授)

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科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、「科学技術指標2025」と「科学研究のベンチマーキング2025」を公表

2025年8月8日、一般社団法人科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、科学技術活動を客観的・定量的データに基づき体系的に把握するための基礎資料「科学技術指標2025」を公表しました。

科学技術指標は、約160の指標で日本及び主要国の状況を表しています。

趣旨によると、日本は、研究開発費・研究者数が主要国(日米独仏英中韓の7か国)中第3位、論文数(分数カウント法)が世界第5位、特許(パテントファミリー)数が世界第1位でした。いずれも、科学技術指標2024と同じ順位です。

また、科学研究活動を論文に着目して分析した基礎資料「科学研究のベンチマーキング2025」も併せて公表されました。日本の国際共著論文数は長期的に増加している一方で、共著相手国としての存在感は低下傾向にあるとしています。ただし、東アジア・東南アジアの6か国・地域では存在感を保っているとあります。

「科学技術指標2025(調査資料-349)」及び「科学研究のベンチマーキング2025(調査資料-350)」を公開しました(NISTEP, 2025/8/8)
https://www.nistep.go.jp/archives/61221

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機関リポジトリへの研究成果の登録を呼び掛ける“Bring Out Your Dead!”コンペティション:オーストラリアの大学図書館の事例(文献紹介)

2025年8月4日付けで、国際図書館連盟(IFLA)が刊行する査読誌“IFLA Journal”に、オーストラリアのジェームズクック大学図書館におけるグリーンオープンアクセス(OA)の取組に焦点を当てた記事“Unlocking the repository: A strategy for increasing the uptake of green open access”が掲載されています。著者はジェームズクック大学図書館のJayshree Mamtora氏等です。

同館では、研究者による研究成果の機関リポジトリへの登録を促進するため、過去五年間に出版された非OA論文の著者最終稿を図書館に提出するよう研究者に呼び掛け、最も多く提出した者を表彰する“Bring Out Your Dead!”コンペティションを2024年に実施しました。

記事では、コンペティションの成果や意義、更なる発展に向けた課題等について報告されています。

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英国王立協会、2026年から同協会が発行する学術誌8誌において“Subscribe to Open”モデルを導入

2025年8月6日、英国王立協会が2026年から同協会が発行する学術誌8誌において“Subscribe to Open”(S2O)モデルを導入すると発表しました。

S2Oは年間購読収入を基に、年単位で学術誌をオープンアクセス(OA)に転換する出版モデルです。一定数以上の機関が購読契約を行い、購読収入が十分な額に達した場合に、その年に刊行される当該誌の巻号がOAとして公開されます。

同モデルの導入により、2026年には同協会が発行する全ての学術誌がOAに転換することになる見込みとしています。

Royal Society sets out plan to move journals to full open access in 2026 through Subscribe to Open(The Royal Society, 2025/8/6)
https://royalsociety.org/news/2025/08/subscribe-to-open/

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オープンアクセス出版に関する国際動向(記事紹介)

2025年8月6日付けで、米国・国立科学財団(National Science Foundation: NSF)の傘下の統計機関であるNational Center for Science and Engineering Statistics(NCSES)が、オープンアクセス(OA)出版に関する国際的な動向を考察した記事“Open-Access Publishing in a Global Context”をウェブサイトに掲載しました。

出版物のメタデータのデータベースScopusを用いて、2003年から2022年までのOA出版物に関する世界の状況を調査しています。

主な調査結果として、米国と中国の研究者は、出版数全体では依然としてクローズドアクセスが主流であるものの、過去20年間でOA論文の出版が増加傾向にあることや、多くの低所得国では高所得国よりもゴールドOA論文で出版する割合が高いことなどが述べられています。

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カタール国立図書館によるオープンアクセスに係る取組について(記事紹介)

2025年7月30日付けで、米国の非営利出版者Annual Reviewsによる世界の図書館員、出版者、ベンダー向けのオンライン雑誌“Katina”に、カタール国立図書館(QNL)によるオープンアクセス(OA)に係る取組についての記事“Laying a Foundation for Qatar’s Open Science Future”が掲載されています。著者は、カタール国立図書館のAlwaleed Alkhaja氏です。

QNLは、カタールにおけるOA出版を支援するための基金を創設する計画を2015年に発表して以来、様々な取組を行ってきたとし、これまでの実績、直面した課題、カタールにおけるOAの将来等について論じています。

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Knowledge Exchange、革新的特徴を持つ新たな学術出版プラットフォームに関する調査プロジェクトを開始

2025年7月3日、オープンサイエンスのためのデジタルインフラ開発の支援を目的に、英・Jisc等の六つの高等教育関係機関が共同で運営している組織Knowledge Exchangeが、革新的特徴を持つ新たな学術出版プラットフォームである“Alternative Publishing Platforms”に関する調査プロジェクトを開始すると発表しました。

発表によると、“Alternative Publishing Platforms”は対応する出版物の分野や種類、プレプリントの公開、査読プロセス等において、従来の学術出版プラットフォームと異なる特徴を有する学術出版プラットフォームを指し、Octopus、F1000Research等が例として挙げられています。プロジェクトは、これらのプラットフォームが学術コミュニケーションに与える影響等を調査するもので、2026年に報告書が公開予定とあります。

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ORCIDとその他の研究者識別子との連携:選択ではなく組み合わせの推奨(文献紹介)

2025年6月25日、ORCIDとその他の研究者識別子との連携に関する事例研究がリポジトリZenodoで公開されました。執筆者は、学術コミュニケーション等に関するコンサルティングを専門とする英国の団体MoreBrains CooperativeのJosh Brown氏とAlice Meadows氏です。

記事では、研究者識別子の事例として、国別、研究分野別、サービス提供機関等による独自のもの(Clarivate社のResearcherID等)を挙げて考察を行い、それらの識別子と国際的な識別システムであるORCIDとの連携の有効性を説いています。また、ORCIDとその他の研究者識別子とのより良い連携協力を促進するため、次の取組を提言しています。

・ORCIDが、国別や研究分野別の識別子提供機関と積極的に連携すること
・ORCIDが、他の研究者識別子と連携し、統合の改善を図ること
・研究者識別子の提供機関が、ORCIDレコード内の信頼マーカー(ORCIDに加盟している研究機関、出版者等が追加する、研究者の所属、資金提供、出版物などに関する検証済みの情報)の存在感を高めること

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Delta Think社、米国政府による研究資金削減の影響に関する世界規模の調査結果を公表

2025年7月24日、学術研究分野のコンサルタント企業であるDelta Think社が、米国政府による研究資金削減の影響に関する調査結果を発表しました。

Delta Think社では、2025年春に、27の学術団体等と協力し、米国政府による研究資金削減の影響の把握に向けた、研究者を対象とする世界規模の調査を実施しました。135か国から1万3,000人以上が回答したとあります。

調査結果として、特に米国を拠点とする研究者は強い懸念を示しており、その62%が、今後1~2年間で自身の論文発表件数が減少すると予想しており、その理由として政策や資金面の課題を挙げているとしています。また、国際的に活躍する研究者は、米国を拠点とする学術誌から距離を置く意向を示しており、その50%が、論文を米国以外の学術誌に投稿することが重要であるとしていることなどが紹介されています。

Delta Think社は、2025年10月と11月にフォローアップ調査を行う予定であるとしています。

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オープンアクセスのための国際的なアグリゲーションサービスCORE、発足から15年

2025年7月、オープンアクセスのための国際的なアグリゲーションサービスCORE(COnnecting Repositories)のブログに、発足15周年に関する記事が掲載されています。

COREは、2025年7月で発足から15年を迎えます。英国の小規模なプロジェクトとして開始されてから、10,000以上のリポジトリとジャーナルをサポートするグローバルな索引プラットフォームへと成長するまでの軌跡について、端的にまとめられています。

CORE at 15: Together Building Open Access, Unlocking Global Knowledge(CORE, 2025/7/10)
https://blog.core.ac.uk/2025/07/10/core-at-15-together-building-open-access-unlocking-global-knowledge/

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オーストラリアとニュージーランドの大学、オープンアクセス出版に係る大手出版社との交渉についての共同声明を発表

2025年7月25日付けで、オーストラレーシア大学図書館員協議会(Council of Australasian University Librarians: CAUL)と、大学連盟であるUniversities Australia及びUniversities New Zealandが連名で、オープンアクセス(OA)出版に係る大手出版社との交渉についての共同声明を発表しました。

オーストラリアとニュージーランドの大学は、Elsevier社、Springer Nature社、Wiley社及びTaylor & Francis社とのOA学術出版についての今後の交渉において、統一した立場をとることが表明されています。

大学予算の厳しさが増し、OA出版のコスト上昇への懸念が高まる中、より持続可能で、透明性が高く、公平であり、研究への公的投資に対するより良い価値を提供できるような新たな契約を締結することを目指すと述べられています。

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オープンサイエンス・インフラストラクチャーの支援機関を一覧できるプラットフォーム“Transparency to Sustain Open Science Infrastructure”(TSOSI)のβ版が公開

2025年7月23日、フランス高等教育・研究省が、オープンサイエンス・インフラストラクチャーの支援機関を一覧できるプラットフォーム“Transparency to Sustain Open Science Infrastructure”(TSOSI)のβ版が公開されたと発表しました。

プラットフォームは、Directory of Open Access Journals(DOAJ)等のオープンサイエンスを支えるインフラストラクチャーに対する財政的支援を実施している機関を明らかにし、更なる支援を促進することを目指すもので、同省の資金提供を受け、グルノーブル・アルプ大学が主導して開発されました。7月24日時点で、47か国から1,032の機関が掲載されています。

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アジアにおけるオープンアクセスの課題:ライセンスと著作権等について(記事紹介)

学術情報流通に関連した話題を提供する学術出版協会(Society for Scholarly Publishing:SSP)が運営するブログ“The Scholarly Kitchen”に、2025年7月23日付けで、ブログ記事“Beyond Access: Untangling Copyright Confusion in Asian Open Access Journals”が掲載されています。著者は、学術出版に係る優良事例のアジアでの普及に取り組む団体Asian Council of Science Editorsのコミュニケーション・ディレクター等を務めるMaryam Sayab氏等です。

アジア地域全体でオープンアクセスの導入が進んでいるものの、多くの場合、統一されたポリシーやインフラが整っていないとしています。特に、多くのジャーナルでは、ライセンスと著作権について法的に曖昧さがある点を指摘し、ライセンスを明確化することの必要性を説いています。

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