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フランス・文化省、地方図書館に求められる能力についてまとめた“Le référentiel national des compétences des bibliothèques territoriales”の2025年版を公表

2025年9月15日、フランス・文化省が、地方図書館(地方公共団体が設置する公立図書館)に求められる能力についてまとめた“Le référentiel national des compétences des bibliothèques territoriales”の2025年版を公表しました。

先の2022年版を、現場からのフィードバック等を踏まえて改訂し、充実を図ったもので、地方図書館に必要な能力の全体像を示すとともに、各地域の状況に応じて柔軟に活用できるツールとなっているとされます。

2025年版には、新たな能力領域、見直し・更新された能力のリスト、活用を支援する多数のツールが含まれているとあります。

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フランス国立図書館(BnF)、リシュリュー館で没入型ゲームを開催

2025年10月10日付けで、フランス国立図書館(BnF)が、リシュリュー館で没入型ゲーム“Mazarin et les Gardiens du secret”(マザランと秘密の守護者)を開催することを発表しました。

リシュリュー館の象徴的な空間を探索しながら進行する、子どもから大人まで楽しめる参加型のイベントです。チームを組み、様々な課題に挑戦しながら、「秘密の守護者」が残した手がかりを集めていくとあります。

« Mazarin et les Gardiens du secret », un jeu immersif à la BnF Richelieu(BnF, 2025/10/10)
https://www.bnf.fr/fr/actualites/mazarin-et-les-gardiens-du-secret-un-jeu-immersif-la-bnf-richelieu

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フランス・文化省、2025年Biblis en folieを実施:図書館等のための全国的なイベント

2025年10月6日付けで、フランス・文化省(Ministère de la Culture)が、10月3日から5日にかけて実施された2025年Biblis en folieについて、ウェブサイト上で紹介しています。

Biblis en folieは、文化省が2024年に始めた読書と文化を称える全国的なイベントで、地域の主要な文化施設である図書館と利用者のつながりを強化し、図書館を日々支える人々の活動を促進することを目的としているとされます。

2回目に当たる2025年は、プログラムの拡充や期間の延長など前回よりも規模を拡大して実施され、全国各地で約3,000の催しが行われました。特に地方で盛況であったことや、若者向けのイベントが充実していたことなどが紹介され、図書館が果たす重要な役割が改めて浮き彫りになったと述べられています。

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フランスの高等教育・研究省等、オープンサイエンスの推進を目的とした国際的イニシアティブ“Global Research Initiative on Open Science”(GRIOS)を立ち上げ

2025年9月24日、フランスの高等教育・研究省が、欧州科学財団(European Science Foundation)、オランダ科学研究機構(NWO)、フランス国立科学研究センター(CNRS)と共同で、オープンサイエンスの推進を目的とした国際的イニシアティブ“Global Research Initiative on Open Science”(GRIOS)を立ち上げると発表しました。

オープンサイエンスに関する既存の研究成果を検証・統合し、更なる普及に向けた障壁を特定することで、オープンサイエンスの実践と政策を推進することを目的としたイニシアティブとあります。今後四年間にわたって、研究成果の包括的なレビュー、エビデンスに基づく政策提言等に取り組む予定としています。

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フランス・オープンサイエンス委員会、オープンサイエンス国家基金の活動報告書(2022~2024)を公表

2025年9月15日、フランス・オープンサイエンス委員会が、オープンサイエンス国家基金(Le Fonds national pour la science ouverte:FNSO)の活動報告書(2022~2024)をウェブサイト上で公表しました。

この報告書は、2019年に創設されたFNSOに関する二度目の活動報告書であり、オープンサイエンスに関する第2次国家計画に基づいて資金提供された2022年から2024年までの活動の概要をまとめています。研究データ管理・共有・公開のためのプラットフォーム“Recherche Data Gouv”の創設や、オープンな科学出版・編集を支援するプロジェクト等のため、総額約1,260万ユーロが運用されたとしています。

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学術出版物のオープンサイエンスに関する実践状況と被引用数との関係性:フランスを対象とした研究(文献紹介)

2025年8月28日付けでプレプリントサーバーarXivに、フランスで発表された学術出版物を対象として、オープンサイエンスに関する実践状況と被引用数との関係性を分析した論文“An analysis of the effects of open science indicators on citations in the French Open Science Monitor”が掲載されています。著者は、デンマーク・コペンハーゲン大学のGiovanni Colavizza氏等です。

フランスの研究者が2020年から2022年にかけて発表した論文等の学術出版物約58万件を対象として、プレプリントの公開、研究データの共有といったオープンサイエンスの実践状況と被引用数との相関関係が分析されたとあります。主な結果として、オープンサイエンスの実践状況と被引用数との間には正の相関関係が認められたこと等が示されています。

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フランス・文化省、新たなベビーブック賞の創設を発表:早期読書を促進

2025年9月8日、フランス・文化省(Ministère de la Culture)が、新たなベビーブック賞の創設を発表しました。

この賞は11月に同省で開催される式典で初めて授与され、児童文学の作家や出版社の創造性を称える行事として毎年実施される予定です。

全ての人が幼い子どもと一緒に本を手に取ることを促すことを目的としたこの賞は、赤ちゃんと大人、または年上の子どもとの間に交流を生み出す作品を対象として、文章、イラスト、装丁等の要素が評価されます。

授与の年に出版された全ての作品が選考対象となり、フランス国立図書館(BnF)の国立児童文学センターによる選書に基づき、審査員団が審査を行うとあります。

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フランス・文化省、公共図書館における貸出し及び収集に関する指標の数値(2024年版)を公表

2025年8月20日、フランス・文科省(Ministère de la Culture)が、公共図書館における貸出し及び収集に関する指標の数値(2024年版)“Baromètre des prêts et des acquisitions en bibliothèque – 2024”を公表しました。

フランスの427の公共図書館をサンプルとして、2024年の貸出し及び収集の状況を考察しています。対象館では2024年に1,350万件の貸出しと41万9,000件の収集を行っており、これらのタイトルを詳細に分析した結果、図書館が提供する資料は非常に多様であることが例年と同様に確認されたことなどが述べられています。

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