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OCLC、COREとスポンサー契約を締結

2025年8月22日、OCLCは、オープンアクセスのための国際的なアグリゲーションサービスCORE(COnnecting Repositories)のスポンサーとなる契約を締結したと発表しました。

このパートナーシップは、図書館と研究者がよりどころとするグローバルなインフラを強化するというOCLCのコミットメントを反映したものとあります。

OCLC expands global partnerships with CORE sponsorship agreement(OCLC, 2025/8/22)
https://www.oclc.org/en/news/announcements/2025/oclc-expands-global-partnerships-with-core-sponsorship.html

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オープンアクセス化された研究文献の利用者:研究者以外に誰が、なぜ?(記事紹介)

2025年8月5日付けで、米国の非営利出版者Annual Reviewsによる世界の図書館員、出版者、ベンダー向けのオンライン雑誌“Katina”に、オープンアクセス(OA)化された研究文献の利用者に関する記事“Is Open Access for Everyone?”が掲載されています。著者は、米・プリンストン大学図書館のAmeet Doshi氏です。

研究成果は公共財である、という考え方がOA運動の中核的な理念として長らく提唱されてきたものの、研究者以外の人が学術情報にアクセスし、理解するには、時間や労力、モチベーションが必要となるとし、実際には誰が、どのような目的でOA文献を利用しているのかを調査したとあります。

主な調査結果として、学生のほか、教師、看護師、NGO職員等、最良のエビデンスを活用してサービス向上を目指す専門職の人(41%)、退職者や正式な研究環境以外で自己啓発等のために学術情報を求めている人(37%)、市民科学者等のアマチュアの研究者や自身の環境では学術情報へのアクセスに制約のある人(22%)が利用していることが判明したとしています。

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オーストラリア研究会議(ARC)、新たな研究評価方法の開発と永続的識別子(PID)に関するアクションプランを発表

2025年7月31日、オーストラリアの主要な研究助成機関であるオーストラリア研究会議(Australian Research Council:ARC)は、新たな研究評価方法を開発中であると発表しました。

評価方法は、オーストラリアにおける研究について理解度を高め、卓越性を認識し、功績を称えるための有用なツールとすることを目指しているとしています。現在、開発中の評価方法が研究コミュニティのニーズを満たすものであるかを確認するための協議を行っており、協議用の草案(Consultation Draft)が公開されています。

また、7月28日、ARCは、永続的識別子(PID)の使用拡大を目指す「PIDアクションプラン」を発表しました。その目標達成に向け、2025年に作業に着手し、2026年末までに完了する予定としています。

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【イベント】国立情報学研究所(NII)2025年度市民講座「情報学最前線」(9/16、10/15、11/26・東京都、オンライン)

国立情報学研究所(NII)が主催する2025年度市民講座「情報学最前線」が、学術総合センター(東京都千代田区)における現地開催とオンラインで開催されます。

現地開催講座は2025年9月16日、10月15日、11月26日に開催、オンライン講座の公開日は後日ウェブサイトに掲載予定としています。

参加は無料です。

○現地開催講座(事前申込みが必要)
・第1回:9月16日
「AI技術をすべてのひとへ―手話を認識・翻訳するとはどういうことか―」坊農真弓氏(情報社会相関研究系准教授)
・第2回:10月15日
「ネット社会の信頼性―オンラインで安心して生きるために―」佐藤周行氏(アーキテクチャ科学研究系教授)
・第3回:11月26日
「「データ」が未来を創る!―科学と社会をつなぐ新たな挑戦―」中野恵一氏(オープンサイエンス基盤研究センター特任研究員)

○オンライン講座
・第1回(高校生向け)
「グラフで読み解く世界のつながり―地図アプリから推しのグッズを得る方法まで―」佐藤竜馬氏(情報学プリンシプル研究系助教)
・第2回(高校生向け)
「AI時代の読書術―情報空間のそぞろ歩きのすすめ―」高野明彦氏(国立情報学研究所名誉教授)

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科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、「科学技術指標2025」と「科学研究のベンチマーキング2025」を公表

2025年8月8日、一般社団法人科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、科学技術活動を客観的・定量的データに基づき体系的に把握するための基礎資料「科学技術指標2025」を公表しました。

科学技術指標は、約160の指標で日本及び主要国の状況を表しています。

趣旨によると、日本は、研究開発費・研究者数が主要国(日米独仏英中韓の7か国)中第3位、論文数(分数カウント法)が世界第5位、特許(パテントファミリー)数が世界第1位でした。いずれも、科学技術指標2024と同じ順位です。

また、科学研究活動を論文に着目して分析した基礎資料「科学研究のベンチマーキング2025」も併せて公表されました。日本の国際共著論文数は長期的に増加している一方で、共著相手国としての存在感は低下傾向にあるとしています。ただし、東アジア・東南アジアの6か国・地域では存在感を保っているとあります。

「科学技術指標2025(調査資料-349)」及び「科学研究のベンチマーキング2025(調査資料-350)」を公開しました(NISTEP, 2025/8/8)
https://www.nistep.go.jp/archives/61221

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ChatGPTは学術論文の撤回やその他の信頼性に関する懸念を考慮しているか(文献紹介)

2025年8月4日、学術コミュニケーションと出版に関する査読誌“Learned Publishing”の38巻4号に、ChatGPTは学術論文の撤回やその他の信頼性に関する懸念を考慮しているかについての論文“Does ChatGPT Ignore Article Retractions and Other Reliability Concerns?”が掲載されています。著者は、英・シェフィールド大学のMike Thelwall氏等です。

ChatGPT-4o miniを用いて、公開された学術論文の撤回やその他の懸念点を認識できるかどうかを試したところ、これらの情報は認識又は考慮されていないことが示されたとし、大規模言語モデルによって作成された文献要約には誤った情報が含まれている可能性があるため、ユーザーは注意する必要があると述べています。

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オープンアクセス出版に関する国際動向(記事紹介)

2025年8月6日付けで、米国・国立科学財団(National Science Foundation: NSF)の傘下の統計機関であるNational Center for Science and Engineering Statistics(NCSES)が、オープンアクセス(OA)出版に関する国際的な動向を考察した記事“Open-Access Publishing in a Global Context”をウェブサイトに掲載しました。

出版物のメタデータのデータベースScopusを用いて、2003年から2022年までのOA出版物に関する世界の状況を調査しています。

主な調査結果として、米国と中国の研究者は、出版数全体では依然としてクローズドアクセスが主流であるものの、過去20年間でOA論文の出版が増加傾向にあることや、多くの低所得国では高所得国よりもゴールドOA論文で出版する割合が高いことなどが述べられています。

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Elsevier社、自然言語による化合物・反応情報の検索を可能とするReaxys AI Searchの導入を発表

2025年7月31日、Elsevier社は、同社が提供する化合物・反応データベースReaxysに、自然言語による検索を可能とするReaxys AI Searchを導入したと発表しました。

Reaxys AI Searchは、ユーザーの意図を解釈してスペルのバリエーション、略語、同義語などの処理を行い、膨大な量の複雑な化合物・反応情報の中から最も関連性の高い文書を返すため、ユーザーは複雑なキーワード検索を行う必要がなくなるとしています。

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米・Digital Promise、高等教育における生成AIに関する研究の一覧表を公表:300件以上の研究情報を収録

2025年7月31日、あらゆる学習者の機会拡大を目指してグローバルに活動する米国の非営利組織Digital Promiseが、高等教育における生成AIに関する研究の一覧表“AI in Higher Education”を公表しました。

高等教育における生成AIの活用、影響、設計等を調査した300件以上の研究について、論文の書誌情報や要旨等が、一覧表としてまとめられています。

Surveying the AI Landscape: Emerging Patterns in Higher Education Research(Digital Promise, 2025/7/31)
https://digitalpromise.org/2025/07/31/surveying-the-ai-landscape-emerging-patterns-in-higher-education-research/

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ORCIDとその他の研究者識別子との連携:選択ではなく組み合わせの推奨(文献紹介)

2025年6月25日、ORCIDとその他の研究者識別子との連携に関する事例研究がリポジトリZenodoで公開されました。執筆者は、学術コミュニケーション等に関するコンサルティングを専門とする英国の団体MoreBrains CooperativeのJosh Brown氏とAlice Meadows氏です。

記事では、研究者識別子の事例として、国別、研究分野別、サービス提供機関等による独自のもの(Clarivate社のResearcherID等)を挙げて考察を行い、それらの識別子と国際的な識別システムであるORCIDとの連携の有効性を説いています。また、ORCIDとその他の研究者識別子とのより良い連携協力を促進するため、次の取組を提言しています。

・ORCIDが、国別や研究分野別の識別子提供機関と積極的に連携すること
・ORCIDが、他の研究者識別子と連携し、統合の改善を図ること
・研究者識別子の提供機関が、ORCIDレコード内の信頼マーカー(ORCIDに加盟している研究機関、出版者等が追加する、研究者の所属、資金提供、出版物などに関する検証済みの情報)の存在感を高めること

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オープンアクセスのための国際的なアグリゲーションサービスCORE、発足から15年

2025年7月、オープンアクセスのための国際的なアグリゲーションサービスCORE(COnnecting Repositories)のブログに、発足15周年に関する記事が掲載されています。

COREは、2025年7月で発足から15年を迎えます。英国の小規模なプロジェクトとして開始されてから、10,000以上のリポジトリとジャーナルをサポートするグローバルな索引プラットフォームへと成長するまでの軌跡について、端的にまとめられています。

CORE at 15: Together Building Open Access, Unlocking Global Knowledge(CORE, 2025/7/10)
https://blog.core.ac.uk/2025/07/10/core-at-15-together-building-open-access-unlocking-global-knowledge/

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データサイエンス分野における図書館の役割について(文献紹介)

2025年7月19日付けで、査読付きオープンアクセス誌Journal of eScience Librarianshipの14巻1号に、データサイエンス分野における図書館の役割に関する論文“Data Please!: Expanding the Role of Libraries in Data Science through Digital Scholarship”が掲載されています。著者は、米・ニューヨーク州立大学ビンガムトン校のHalie Kerns氏です。

大学図書館は、データサイエンスの活動を支援する上で有利な立場にあるとし、STEM及び関連分野の同校教職員と大学院生26人にインタビューを行い、図書館が提供すべき支援やサービスについて調査しています。調査の結果、データサイエンス分野において図書館は重要なハブとしての役割を担っているとし、今後強化しうる主な領域として、アウトリーチ活動による学際的連携の促進、校内のニーズに合ったデータサイエンスのプログラミングの開発、データ集約型研究のための物理的及びデジタルなインフラの構築の三つを挙げています。

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オーストラリアとニュージーランドの大学、オープンアクセス出版に係る大手出版社との交渉についての共同声明を発表

2025年7月25日付けで、オーストラレーシア大学図書館員協議会(Council of Australasian University Librarians: CAUL)と、大学連盟であるUniversities Australia及びUniversities New Zealandが連名で、オープンアクセス(OA)出版に係る大手出版社との交渉についての共同声明を発表しました。

オーストラリアとニュージーランドの大学は、Elsevier社、Springer Nature社、Wiley社及びTaylor & Francis社とのOA学術出版についての今後の交渉において、統一した立場をとることが表明されています。

大学予算の厳しさが増し、OA出版のコスト上昇への懸念が高まる中、より持続可能で、透明性が高く、公平であり、研究への公的投資に対するより良い価値を提供できるような新たな契約を締結することを目指すと述べられています。

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論文のオープンアクセス出版の適格性を決定するタイミングについて(記事紹介)

2025年7月15日付けで、米国の非営利出版者Annual Reviewsによる世界の図書館員、出版者、ベンダー向けのオンライン雑誌“Katina”に、論文のオープンアクセス(OA)出版の適格性を決定するタイミングに関する記事“For Fairer Open Access Deals, Base Article Eligibility on Submission Date”が掲載されています。著者は、米・ミネソタ大学図書館のSunshine Carter氏等です。

Read & Publish契約では、論文にOA出版の資格があるか否かを出版者が決定するタイミングは、論文の投稿時点ではなくアクセプトされた時点であるとしています。しかし、査読に時間を要する等の理由により出版までの期間が長期化した場合、著者にとって見通しが立たないほか、図書館にとっても出版者との契約更新や予算管理等の点で問題が生じ得ることなどから、全ての論文がアクセプトされるとは限らないものの、論文のOA出版が投稿時点で保証されるようにすることの利を説いています。

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学術文献にアクセスするための15のツールのカバレッジ比較(文献紹介)

米国科学アカデミーの機関誌PNAS誌の122巻27号に、学術文献にアクセスするための15のツールのカバレッジを比較した論文“Comparing conventional and alternative mechanisms of discovering and accessing the scientific literature”が掲載されています。著者は、南イリノイ大学のWilliam H. Walters氏です。

ScopusやPubMed等の図書館で利用できる従来のデータベースと、Google Scholar、OpenAlex、ResearchGate、Sci-Hub等の新たな無料の代替ツールについて、書誌事項と全文テキストのカバレッジを比較しています。

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