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米国図書館協会(ALA)、米国連邦通信委員会(FCC)による図書館や学校へのホットスポット貸出プログラム等の終了について声明を発表

2025年9月30日、米国図書館協会(ALA)が、米国連邦通信委員会(FCC)による図書館や学校へのホットスポット貸出プログラム等の打切りについて声明を発表しました。

FCCは、学校・図書館のブロードバンド環境構築のための補助金制度であるE-Rateを通して、学校や図書館の外で学生や図書館利用者が利用できるWi-Fiホットスポット貸出プログラムやスクールバスWi-Fiへの支援を行ってきましたが、同日付けでE-Rateによる支援の終了を発表しました。

これを受け、ALAでは、学校や図書館向けのホットスポット貸出プログラム等は、自宅で安定したインターネット接続が利用できない多くの学生や図書館利用者に重要な接続環境を提供してきたとし、今回のFCCの決定に失望しているとするほか、その決定に至る手続において、図書館関係者等が意見を述べる機会が与えられなかったことなどについて落胆したとしています。

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米国の出版取次Baker & Taylor社の段階的な事業縮小と図書館界への影響(記事紹介)

2025年10月8日付けで、米国図書館協会(ALA)が刊行するAmerican Libraries誌に、主に公共・大学図書館向けにサービスを展開している米国の出版取次Baker & Taylor社が事業を段階的に縮小すると報道されている件について紹介した記事が掲載されています。著者は図書館システムコンサルタントであるMarshall Breeding氏です。

記事では、Publishers Weekly誌を始めとするメディア報道等を基に、本件に関するこれまでの経緯や背景、図書館界への影響等が述べられています。

Baker & Taylor to Cease Operations(American Libraries , 2025/10/8)
https://americanlibrariesmagazine.org/2025/10/08/baker-taylor-to-cease-operations/

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米・AASLとALSC、米国全土の学校図書館と公共図書館でポケモンクラブが導入可能に

2025年10月7日、米国図書館協会(ALA)の部会(division)である米国学校図書館員協会(AASL)と児童図書館サービス協会(ALSC)が、The Pokémon Company International社との提携により、米国全土の学校図書館及び公共図書館でポケモンクラブを導入できるようになったことを発表しました。

この取組は、子どもの識字能力の向上、地域社会への参加促進、教育的で楽しい体験の提供を目的としています。

ポケモンクラブでは、ゲーム、読書活動、地域イベントなどを通して、子どもたちと家族がポケモンの世界を探検できるインタラクティブな空間が提供されるとあります。プログラム参加館には、AASL及びALSCから「ポケモンクラブ・キット」が提供されます。キットには、地域の5歳から14歳の子ども向けにクラブを運営するための教材、リソース、アクティビティ、賞品が含まれているとあります。

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米国で2025年の禁書週間が始まる(10/5-11):テーマは“Censorship Is So 1984. Read for Your Rights.”

2025年10月5日から11日まで、米国で「禁書週間」(Banned Books Week)が実施されています。

「禁書週間」は例年9月の最終週又は10月の第1週に行われる、読書や情報アクセスの自由をテーマとしたイベントで、米国図書館協会(ALA)を始めとする団体が支援しています。書店、図書館で禁書の申立てが急増したことを受けて1982年に開始されたもので、図書館員、書店、出版社、ジャーナリスト、教師、読者など、本に関わる全ての人々が集まり、表現の自由、知る自由を支援するとしています。

2025年のテーマは、“Censorship Is So 1984. Read for Your Rights.”です。

ALAのウェブサイトでは、全国の図書館、学校、書店で書籍の禁止を試みる動きが激化する中、ジョージ・オーウェル(1903-1950)による警告的な物語“1984”(『1984年』)は、検閲の危険性について予見的な警鐘となっていると述べられています。

Banned Books Week(ALA)
https://www.ala.org/bbooks/banned

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米国図書館協会(ALA)、高齢者向けの図書館プログラムの評価等に取り組むプロジェクト“Aging Together: An Evaluation of Library Programs for Older Adults”を開始

2025年9月29日、米国図書館協会(ALA)が高齢者向けの図書館プログラムの評価等に取り組むプロジェクト“Aging Together: An Evaluation of Library Programs for Older Adults”を開始すると発表しました。

米国の図書館において高齢者を対象として実施されているプログラムの現状を評価し、優良事例やモデルの特定・普及を目指すものとあります。同国の慈善団体The John A. Hartford Foundationの助成を受けて実施され、期間は2025年9月から2027年2月までの18か月です。

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米・ミニ枯山水を作るワークショップ:学生のウェルネス向上のために(記事紹介)

2025年9月10日付けで、米国図書館協会(ALA)公共プログラム部(Public Programs Office)のウェブサイト“Programming Librarian”に、ミニ枯山水を作るワークショップに関する記事“DIY Mini Zen Garden Workshop”が掲載されています。

米・ニューヨーク州のSUNY Maritime Collegeの図書館が実施した取組です。中間試験や期末試験といった学生が特にストレスがたまりやすい時期に、ミニ枯山水を作るワークショップを開催し、好評を博したことが紹介されています。ワークショップ中は、日本の枯山水のYouTube動画も流したとされます。

DIY Mini Zen Garden Workshop(Programming Librarian, 2025/9/10)
https://programminglibrarian.org/programs/diy-mini-zen-garden-workshop

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American Libraries誌が選ぶ革新的な図書館建築2025年版(記事紹介)

米国図書館協会(ALA)が刊行するAmerican Libraries誌の2025年9月/10月号において、利用者のニーズに効果的に対応した革新的で興味深い図書館建築を表彰する“Library Design Showcase”の2025年の受賞館が発表されました。

今年で37回目の表彰で、2024年5月1日から2025年4月30日の間に新築・改修・拡張された北米の図書館が対象です。

記事には選出された15館の写真が掲載されているほか、各館の概要と、建築家、面積、建設費等の情報がまとめられています。

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