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【イベント】民族藝術学会第178回研究例会「芸能の伝承におけるサウンド・アーカイヴの可能性」(10/12・オンライン)

2025年10月12日、民族藝術学会第178回研究例会がオンラインで開催されます。

テーマは、「芸能の伝承におけるサウンド・アーカイヴの可能性」です。日本の地域や民族の芸能を対象とした複数の事例を通して、サウンド・アーカイヴの活用が芸能の伝承においてどのような可能性を持つのか、音楽学研究者の立場から考えるとあります。主なプログラムは次のとおりです。

・研究発表1 古謝麻耶子氏(音楽学・沖縄県立芸術大学)
 「沖縄県立芸術大学所蔵東京藝術大学民俗音楽ゼミナール収集音源資料の活用―⺠俗芸能ウシデークの約40年前の映像やインタビュー録音音源を伝承地の人々と鑑賞する中で見えてきたもの」

・研究発表2 薗田郁氏(音楽学・大阪大学中之島芸術センター)
 「『河内にわか』の声―サウンド・アーカイヴとしての実践と応用の試み」

・研究発表3 甲地利恵氏(音楽学・北海道博物館アイヌ⺠族文化研究センター)
 「アイヌ音楽資料の公開と活用をめぐって」

参加に当たっては事前申込みが必要です。

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ドイツ国立図書館はいかにして音楽資料をデジタル化したか(文献紹介)

2025年8月23日付けで、国際音声・視聴覚アーカイブ協会(IASA)の機関誌「IASA Journal」の55号にドイツ国立図書館(DNB)ドイツ音楽資料館のデジタル化に関する論文「How the German National Library Migrated 770,000 Compact Discs and Digitized 50,000 Audiocassettes」が掲載されています。著者は、ドイツ国立図書館ドイツ音楽資料館のRuprecht Langer氏です。

ドイツ国立図書館ドイツ音楽資料館は、ドイツで出版されたすべての録音媒体を収集しています。同館は、過去15年間にわたり、所蔵資料の保存とライプツィヒ館及びフランクフルト・アム・マイン館の閲覧室のコンピュータからの音楽資料へのアクセス向上を目的として、同館の全てのオーディオCDとオーディオカセットテープを対象に、次の二つのデジタル化プロジェクトを実施しました。

・オーディオCD(77万枚)のデジタルコンテンツのリポジトリへの移行
・オーディオカセットテープ(5万本)のデジタル化

記事では、同プロジェクトのプロセス及びワークフロー、直面した課題、適用した品質管理、得られた教訓等について報告されています。

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