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Wiley社、ジャーナルの著者・編集者・査読者に向けた、AIの責任ある利用に関するガイドラインを公開

2025年10月28日、Wiley社が、ジャーナルの著者・編集者・査読者に向けた、人工知能(AI)の責任ある利用に関するガイドラインを公開したと発表しました。

研究や論文執筆におけるAIの役割について、ジャーナルの著者、編集者、査読者が十分な情報に基づいて意思決定を行えるよう支援することを目的としているとあります。

2025年3月に同社が公開した、書籍の著者向けのガイドラインを基とし、様々な分野の研究者や編集者に対するインタビュー、AI・研究倫理・著作権等の分野における同社専門家の知見に基づいて作成されました。

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欧州のCRAFT-OAプロジェクト、ダイヤモンドオープンアクセスジャーナルのレジストリサービス“Diamond Discovery Hub”を公開

欧州におけるダイヤモンドオープンアクセス(OA)の推進を目的としたプロジェクトCRAFT-OAが、ダイヤモンドOAジャーナルのレジストリサービス“Diamond Discovery Hub”(DDH)を公開しました。

2025年10月6日から8日まで、ドイツのゲッティンゲン大学で開催されたCRAFT-OA主催の会議“Crafting the Future of Diamond Open Access: Technical, Social & Political Perspectives of Scholarly Publishing”において、正式に立ち上げが発表されたものです。DDHでは、一定の基準を満たしたジャーナルのデータを集約して提供することで、ダイヤモンドOAジャーナルの認知度や発見可能性を向上させることを目的としているとあります。

‪@craft-oa.bsky.social‬(Bluesky, 2025/10/7)
https://bsky.app/profile/craft-oa.bsky.social/post/3m2lprfwsjc2i‬‬‬

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米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)、“Subscribe to Open”の試行プログラムを2025年末で打ち切ると発表

2025年10月30日、米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)が“Subscribe to Open”(S2O)の試行プログラムを2025年末で打ち切ることを発表しました。

S2Oは年間購読収入を基に、年単位で学術誌をオープンアクセス(OA)に転換する出版モデルです。一定数以上の機関が購読契約を行い、購読収入が十分な額に達した場合に、その年に刊行される当該誌の巻号がOAとして公開されます。AIP Publishingでは2024年から、“Journal of Applied Physics”と“Physics of Plasmas”の2誌で試行的に導入していました。

打ち切りの理由としては、S2O、“Read and Publish”契約等の複数のモデルを並行して維持するのは、著者と図書館の双方にとって負担であり、持続可能ではないと判断したこと、一部機関の購読中止等もあり、運用コストが増大する中、ジャーナルの今後の成長に向けた収益確保の見通しが立たなかったこと等が述べられています。

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Springer Nature社、2025年ノーベル賞受賞者の出版物をまとめた特設サイトを公開

2025年10月17日、Springer Nature社が、2025年ノーベル賞受賞者による出版物をまとめた特設サイト“Congratulations 2025 Nobel Prize Laureates”を公開したと発表しました。

このサイトでは、2025年ノーベル生理学・医学賞、物理学賞、化学賞、経済学賞の受賞者による、同社から出版されたジャーナル記事や書籍の章がまとめられています。オープンアクセス(OA)の論文は、恒常的に無料で利用できます。

Congratulations to the 2025 Nobel Prize Laureates(Springer Nature, 2025/10/17)
https://group.springernature.com/gp/group/media/press-releases/2025-nobel-prize-laureates/27820870

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EBSCO社、2026年の学術雑誌価格上昇の予測値を発表:個別タイトルは4%から7%、パッケージは3%から4%

2025年10月8日、EBSCO社が“2026 Serials Price Projection Report”を発表し、2026年の図書館向け学術雑誌の価格上昇の予測値を公表しています。

レポートでは、外国為替レートを考慮しない場合、電子雑誌は個別タイトルでは4%から7%の上昇、パッケージでは3%から4%の上昇、紙媒体の雑誌では5%から8%の上昇になると予測されています。

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DOAJとLatindex、イベロアメリカで発行されるジャーナルの発見可能性を高めるためのパートナーシップを発表

2025年9月10日、オープンアクセス(OA)ジャーナルのディレクトリであるDirectory of Open Access Journals(DOAJ)が、Latindexと、主にスペイン語・ポルトガル語で発行されるイベロアメリカのジャーナルの発見可能性を高めるためのパートナーシップを発表しました。

Latindexは、24機関のネットワークによるイベロアメリカの科学雑誌のためのオンライン地域情報システムで、登録されたジャーナルのディレクトリ等を提供しています。

今回のパートナーシップの下で、2025年9月から1年間の間に、以下の3点に取り組むとしています。

・ DOAJとLatinodexの両データベースに未収録のジャーナルに関する情報交換を行い、イベロアメリカのジャーナルの採録について協力する。
・ 疑わしい慣行(suspicious practices)のあるジャーナルを特定するための方法論等に関する情報を共有する。
・ 疑わしい慣行の特定に関する講座などの学術イベントをイベロアメリカにおいて共同開催する。

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